シボレー・ボルト

公開 : 2016.11.22 05:30  更新 : 2017.10.03 13:11

ただ、サスペンションは1624kgという決して軽くない車重をよくコントロールできている。

ミシュラン製のタイヤは、グリップ力よりも燃費を重視したもので、コーナーでアクセルを踏み増していくとアンダーの傾向は強くなる。

ただし、これらは多くのEVのカスタマーにとって、ほとんど大切なことではないだろう。無味無臭になりやすいEVにおいて、‘ちょっとした楽しさ’ を感じさせてくれただけでも、感謝すべきである。

キャビンを見渡すと、GMのほかの車両で見られるスイッチやマテリアルのオンパレードである。高級感よりも耐久性を重視している印象だ。

インストルメント・パネルはTFTディスプレイで構成され、バッテリーの状態などを示してくれる。

10.2インチのセンター・タッチスクリーンは、北米のモデルと同じシステムを用いるが、ボルト専用にデザイン変更がなされている。

もし、あえて不満を述べるとすれば、ヨーロッパ人の観点で見たボルトは、スタイリングにがっかりしてしまう、という点に尽きるだろう。何となく、オペル・メリーバ(ピンとこないかたはリンクをクリックしてみてください)を思いださずにはいられないのだ。

また、流用しやすいパワートレインを使用しているにもかかわらず、クロスオーバーという形式を真っ先に採用しなかったGMの判断にも驚く。

ただ、そのぶん、インテリアが見た目以上に広く確保されている。後席の住人にとってスペースは十分だし、481ℓという荷室(アメリカの測定値)も、ふだん使ううえで窮屈すぎるとは感じない。

ちなみに充電時間は、240V/32Aの ‘レベル2’ チャージャーの場合、空→満充電まで10時間。高速充電ポートも販売されており、こちらならば145km走れるだけの充電を30分で済ませることができる。

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