トヨタ、なぜEVではなくハイブリッドにこだわる? マツダ資本提携で変化も

公開 : 2017.08.11 11:40  更新 : 2017.12.14 14:42

プラグインハイブリッドでの「誤算」

2005年、第2世代プリウスが登場すると、日本のみならず世界各国でプリウス人気が高まった。

こうした中、トヨタはプリウスを基盤としたエコカー開発の長期ロードマップを描く。それは、未来に向かって徐々に電動化の度合を高めていくという流れだ。

ガソリンエンジンとモーターを組み合わせた技術が、ハイブリッド車。プリウスを軸足として、他のモデルにもTHS(トヨタ・ハイブリッド・システム)を広げていく。

こうしたひとつの技術を他のモデルへ採用する考え方を、トヨタ社内では「よこてん(横方向への展開)」と呼ぶ。つまり、ヴィッツ・ハイブリッドも、レクサスRX450hも、プリウスの「よこてん」なのだ。

こうしたハイブリッド車を基盤として、次のステップがプラグインハイブリッド車だ。

プラグインハイブリッド車は、ハイブリッド車に比べて搭載する二次電池の容量が大きく、しかもそれを外部から充電することができるため、EV(電気自動車)モードでの航続距離が長い。

つまり、プラグインハイブリッド車は、短い距離ではEVとして、中距離から長距離ではハイブリッド車として走行する二刀流なのだ。

こうした、ハイブリッド車からプラグインハイブリッド車への正常進化を、プリウスのユーザーは快く受け入れてくれるものだと、トヨタは信じていた。

ところが、市場の流れはトヨタの目論見とは違った。プラグインハイブリッド車のプリウスPHVはなかなか、ユーザーに受け入れてもらえなかった。

理由はなぜだろう?

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