「鉄系溶射皮膜」ってナニ? 日産のNMRPが、他社も利用可能に

公開 : 2017.09.15 14:20  更新 : 2017.09.15 14:26

わずか0.2mm 鋳鉄製ライナーの13分の1

ピストンが上下運動する筒状のスペース(シリンダーボア)を摩擦や熱から保護するために、通常シリンダーボアの内側には厚さ2.6mmほどの鋳鉄製ライナーを挿入する。

日産の溶射シリンダーボア粗面化技術 NMRP(ニッサン・マシニング・ラフニング・プロセス)

近年では、エンジンの軽量化や燃費向上のために、高性能車、超低燃費車を皮切りに、鋳鉄製ライナーに替わる鉄系溶射皮膜の採用が始まった。鉄系溶射皮膜とは、溶けた低炭素鋼を吹き付ける(溶射する)ことにより、わずか約0.2mmの薄膜化を実現するもの。

加工後にシリンダーボアの内面を鏡面仕上げとすることから「ミラーボアコーティング」とも呼ばれ、軽量化や冷却性能の向上により、運転者に我慢を強いることなくエンジンのエネルギー効率を向上させる技術だ。
 

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