マセラティ・レヴァンテがマイナーチェンジ MY 2018「S グランスポーツ」に試乗

公開 : 2017.10.24 11:50  更新 : 2017.10.24 11:50

ハンドリング 走りの印象は?

パワーステアリングは油圧式から電動式に変わった。この新しいステアリングシステムは、パーキングスピードでは前より軽いが、スポーツモードに切り替えると重くなる。

ドバイの平滑で舗装された直線道路では、「ノーマル」モードのレヴァンテの乗り心地は良好で、この種のクルマにふさわしく遮音性も高い。

連続するカーブに備えるには「スポーツ」ボタンを2回押せばよい。1回目でパワートレインの準備が完了し、2回目でエアサスペンション(標準装備)のお尻は20mm下がる。さらに「スカイフック」電子制御ダンパーは硬くなり、ステアリングのアシスト量も減る。

このようにすると、レヴァンテは標準的なSUVよりもずっとソリッドかつ正確でステアリングも鋭くなり、正真正銘のドライバーズカーになる。

ポルシェカイエンほどの驚異的なコーナリング・バランスはないが、そんなに後れをとってもいない。新しいステアリングは前より少しダイレクトさに欠けるが、良く躾けられており重さも適度でフィールもしっかりしている。

にもかかわらず、スポーツ・ラグジュアリーSUVを買いたいと思っていた英国のユーザーを躊躇させる、平凡で古臭いVMモトリ製ディーゼル・エンジンを載せていないのもいい。

フェラーリが開発した3.0ℓV6ツインターボ・ガソリン・エンジンは極めて魅力的。ちょっとだけターボラグがあるが、430psのパワーのおかげで気になるほどではない。

エンジンは鋭く吹け上がり、楽々と回り、アクティブ・スポーツ・エグゾーストを通して本物の快音を聞かせる。ディーゼルエンジンと違い、V6ガソリンにはエグゾーストの演出用スピーカーなど必要ない。

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