BMW新型『X5』でCO2排出量40%削減 約3分の1にリサイクル材を使用、再生可能エネルギーで脱炭素化
公開 : 2026.08.12 17:05
BMWは新型『X5』の生産工程において、リサイクル材と再生可能エネルギーの使用拡大によりカーボンフットプリントを約40%削減したと発表しています。使用開始から1~2年でエンジン車よりも優位になるとの試算も。
ライフサイクル全体で排出量削減
自動車の環境性能を高めるには、排気ガスの削減や、再生ペットボトルからシートカバーを作るといったことだけでは不十分だ。製造、使用、そして使用後の廃棄に至るまで、あらゆる面で環境への影響を考慮しなければならない。
CO2排出量(カーボンフットプリント)を数値化するのは簡単なことではなく、過去20年余りにわたり、車両やパワートレインの「製造から廃棄まで」の排出量を解明するために数多の知恵が注がれてきた。

現在では、ライフサイクルアセスメント(LCA)データベースが構築され、新型車の環境への影響を数値化することが比較的容易になっている。
BMWは新型『X5』でこれを実践し、部品サプライヤーを含む生産プロセス全体の脱炭素化により、CO2排出量の削減につながっていると説明している。
ドイツ技術検査協会(TUV)によって検証されたX5のカーボンフットプリントは、同車が正式に発売されるまで公表されないが、BMWは製品開発プロセスにおける排出量の削減効果を約40%と見積もっている。
ボディ、ホイール、内装にもリサイクル材を使用
X5の車体に使用される鋼材の約半分は、リサイクル材を多く含み、再生可能エネルギーで生産されている電気炉鋼である。その他の構造部分や内装にも、二次材料が広く使用されている。
ホイールリム、ホイールサポート、リアアクスルサポート、ブレーキキャリパーなど高耐久のアルミニウム製部品は、電解および生産の両工程において再生可能エネルギーが用いられている。

ドアに使用されるアルミニウムの35%は、外部のリサイクル業者から調達したものか、プレス工場からの廃棄物を再投入したもの(「クローズドループ」と呼ばれる)である。
室内のヘッドライナー素材に使用される糸は、100%再生ポリエチレンテレフタレート(PET)であり、主にペットボトルから回収されたものである。全体として、iX5 60 xドライブの約3分の1は二次材料から作られており、重量にすると940kgに相当する。
使用開始から数年でエンジン車よりも優位に?
バッテリーのリサイクルは以前から行われているが、初期の頃はスチール製ケースなどの基本部品の再利用に限られていた。現在ではさらに進歩し、バッテリーに使われる活物質も回収・再利用されるようになった。BMWの第6世代(Gen6)バッテリーでは、コバルト、リチウム、ニッケルに二次原料が多く使用されている。
負極材および正極材の製造、ならびにセル製造には再生可能エネルギーが利用されている。BMWによると、『iX』に採用された第5世代バッテリーと比較して、容量1WhあたりのCO2e排出量は約28%削減されたという。

カーボンフットプリントの削減効果は、ライフサイクルの「使用段階」においても継続する。駆動方式、年間走行距離、充電に使用する電力の供給源といった変数にも依存するが、BMWの試算によると、新型iX5 60 xドライブは使用開始から約1〜2年後には同等の内燃機関車に比べてCO2e(換算値)で優位になる見込みだという。










































