新車、中古車どっち? ジャガーF-タイプ2.0ℓ直4 vs アウディR8 4.2ℓV8 前編

公開 : 2017.12.09 10:10

まったく異なるドライブトレイン

ジャガーのフロントに積まれたターボ付きインジウム4気筒エンジンは、8段オートマティック・ギアを介してリアの2輪だけを駆動する。2.0 F-タイプでは8段ATだけが唯一の選択肢である。

そしてその300psという出力はR8の430psに比べれば取るに足らないものであり、0-97km/h加速には5.4秒を要する一方で、アウディは4.6秒後には100km/hに到達している。

トルクについては、ツイン・スクロール・ターボの恩恵により、ジャガーはアウディの43.8kg-mにわずかに届かない40.8kg-mを確保しているが、F-タイプのトルクが4500rpmで頭打ちになるのに対して、R8の場合、この回転数はほんの始まりであり、B7型RS4由来の自然吸気V8エンジンのレッドゾーンは、ジャガーよりも1700rpm高い8000rpmに設定されている。

R8の4輪駆動システムはリア重視のセッティングであるが、F-タイプのリア駆動と110kg軽量であるというアドバンテージは、出力差を埋めるだけの動力性能を見せる事ができるだろうか?

近頃ではアウディ自身も認めているとおり、アウディスポーツ・マネージングディレクターだったヴィンケルマンは最近登場したより軽量なリア駆動のR8 V10 RWSを「より純粋なドライビングのためのモデル」だと説明している。

2011年モデルではシングルクラッチの2ペダル・ギアボックスである6速R-トロニックも選択できたが、このR8はマニュアル・ギアボックスであり、F-タイプに搭載された現代的なZF製8段ATと比べると、そのドライビングをひどく古臭いものに感じさせた。デュアルクラッチ7速S-トロニックは2012年のフェイスリフトまでR8に導入されることはなかった。

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