ポルシェ911ターボが負けた日 英国人の目から見た日産GT-Rの実力 後編

公開 : 2018.01.21 17:40  更新 : 2018.01.21 18:01


速さの源はトランスミッション

でも、これっていったいどういうことなのか? ターボ比トルクでもパワーでも負けてておまけにリアタイヤが幅狭でさらに160kgも重たいクセしてアジリティでは全然負けてない。GT-Rは。そればかりじゃなく、A地点からB地点への移動のためのツールとしてターボより優れてもいる。要するに速い。少なくとも僕の感じでは。

やっぱ、最大の勝因はトランスミッションだと思う。ポルシェだと前席×2のあいだにあるスティックと格闘してるあいだにロスする時間のすべてを、GT-Rではロスらずに済む。ポルシェがロスしてるぶんの時間を、GT-Rはそっくり別のことに使っている。つまり、さっさと前へ前へ進むことに。  

確かにGT-Rは911と比べてデリカシーに欠ける。路面のバンプをポルシェみたいにコナしてはくれない。全然。

けど、だからといってニッサンがそのせいでオソくなるなんてことはない。カンケーなしに速い。ボディシェルの動きに対してサスペンションが持ってるコントロール力は圧倒的にキョーレツで、だからドライバー的には絶大な自信をもって運転できる。911よりも。

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