フェラーリ・トップに3つの質問 F1撤退/値上げ/貿易戦争

公開 : 2018.03.11 17:10

ジュネーブ・モーターショーでフィアット・クライスラー・オートモーティブの総帥であり、フェラーリのトップでもあるセルジオ・マルキオンネに3つの質問をぶつけてみました。F1からの撤退は? 将来の価格政策は? そしていま話題の米国との貿易戦争について。

もくじ

はじめに
F1、本当に撤退する?
将来のフェラーリの価格政策
米国とEUの貿易戦争の可能性

はじめに

フェラーリのトップ、セルジオ・マルキオンネは、将来のルール改正に同意出来なければ、F1からの撤退も辞さないと再度の警告を行った。

率直な物言いをするマルキオンネは、以前にも現在のF1オーナーであるリバティ・メディアが提案する将来のエンジンに関するルール改正に、フェラーリは「同意できない」と発言している。


これはジュネーブ・モーターショーの会見でマルキオンネが答えた質問のひとつにすぎない。ここで彼のF1に対する見解、フェラーリの価格政策、さらには貿易摩擦についての考えを聞いてみよう。

F1、本当に撤退する?

「2020年にF1から撤退するとは発言していませんが、いまの見解の相違を克服することができなければ、その時はF1から去ることになるでしょう」

「フェラーリは誰よりも長くF1で戦ってきました。われわれはこのスポーツを知っています。フェラーリのいないF1など想像できませんから、なんとか上手くいくように願っています」

「リバティ・メディアとは対話を続けています。今年中には前へと進む方法を見つけたいと思っています。もし上手くいかなければ、その時は大騒ぎになるでしょう」

将来のフェラーリの価格政策

「フェラーリ史上最速のV8モデルとなる488ピスタにどのような価格設定をすべきかはまだ分かりません。適正な価格設定を行うため、常にわれわれは顧客に対して、いくら支払うべきだと思うかを質問します。公正でいられるように努力をしているんです。一方で、価格の上限値というものもまだ決めてはいません」


つまり、これから発売されるモデルは、488ピスタの25万2695ポンド(3836万円)を越えるプライスタグを掲げることになるということだろう。

米国とEUの貿易戦争の可能性

「貿易戦争という考えは好きではありません。理性で回避できると思っています。騒ぎ立てるよりも、冷静になる必要があります。リーバイスやハーレー・ダビッドソンといった米国を象徴するブランドを狙い撃ちするかのようなEUの反応は、こうした状況には相応しくない子どもじみたやり方にしか見えません」

「しばらくは皆が冷静になるべきです。現在の貿易政策は前オバマ政権によって策定されたものですから、現政権がそれを改定しようとするのは理解できます。皆でテーブルについて、知恵を絞るべきでしょう」

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