BMW M3 ツーリングでスコットランドへ(1) クリスマス食材の調達にベストなクルマ

公開 : 2025.12.24 18:05

荒天の冬旅にベストなM3 ツーリング 指数関数的にパワー上昇の直6ツインターボ 高速道で剛腕さに唸る スポーツで直感性が増すステアリング UK編集部がスコットランドを巡った2日間

クリスマス食材の調達にベストなクルマ

日本では、クリスマスにケンタッキーのフライドチキンを食べるらしい。そんな話を同僚と交わしながら、年末休暇前の慌ただしさが充満するオフィスを、筆者は後にした。

今回のミッションは、グレートブリテン島北部のスコットランドで、クリスマスディナーの食材を調達すること。2日間で。この達成には、クルマ選びが重要になってくる。

BMW M3 CS ツーリング(英国仕様)
BMW M3 CS ツーリング(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

モーガン・スーパー3はその土地の道へぴったりかもしれないが、七面鳥を狭い荷室へ押し込む訳にはいかない。天気は安定しないはずだから、確実に移動できる快適性も外せない。冬のスコットランドは、雨風が半端ない。

自分が手にしたのは、BMW M3 CS ツーリングの鍵。後席を倒せば、荷室は1510Lに広がる。0-100km/h加速は3.5秒でこなせ、盤石な四輪駆動。理想の1台でしかない。

高速道で剛腕さに唸る 8速ATの絶好な変速

シートはレザー張りで、装備は充実。最高出力550psのCSはサーキットを見据えており、一部のボディパネルはカーボンファイバー製へ置換され、3.0L直6ツインターボエンジンには、軽量クランクシャフトが組まれている。

サスペンションにはボールジョイント。旋回Gに備えて、潤滑系も見直されている。スコットランドの首都、エジンバラから北へ伸びる高速道路、M90号線で剛腕さに唸る。

BMW M3 CS ツーリング(英国仕様)
BMW M3 CS ツーリング(英国仕様)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

だがチタン製マフラーは、ボタン1つで息をひそめる。ダンパーは快適に振れる。ステアリングはひたすら安定。前が19インチ、後ろが20インチのミシュラン・パイロットスポーツ4Sのノイズは、路面次第で小さくなる。

気付けば、ダンニング・グレンという農村地帯へ。8速ATは、絶好のタイミングで変速を続ける。全幅は2m近くあるが、正確なステアリングでボディを導きやすい。

スモーキーな香りが充満する調理場

緩やかな丘をいくつか越えると、サイモン・ハウイー精肉所の工場が見えてくる。小さな精肉店として創業し、今では多くのスーパーマーケットへ納品する規模へ成長。豚肉や羊の内臓を胃袋に詰めた郷土料理、ハギスを大量に生産している。

クリスマス前後の数日だけで、130万個ものハギスを出荷するとか。その準備へ追われる中、工場を管理するロビー・クルック氏に案内してもらった。

サイモン・ハウイー精肉所のロビー・クルック氏(左)
サイモン・ハウイー精肉所のロビー・クルック氏(左)    マックス・エドレストン(Max Edleston)

豚の挽肉に牛と羊の内蔵、オートミール、様々な調味料が出番を待っている。グルテンフリーやベジタリアン向けのレシピもあるそうだ。1口サイズにして油で上げたハギス・ボンボンは、クリスマスのオードブルに人気。自分も、それを目当てにやって来た。

ソーセージをベーコンで巻いた、ピッグインブランケットの工程も拝見する。最大で10日間熟成され、5時間前後燻製される手の込んだ一品だ。調理場には、スモーキーな香りが充満している。もちろん、これも外せない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・ウェバー

    Richard Webber

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

BMW M3 ツーリングでスコットランドへの前後関係

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