アストン マーティン・ラゴンダを24台所有する男 一体なぜ? ガレージを取材

公開 : 2018.08.11 12:10

ティックフォード・ラゴンダに乗り込む

電気技術とひとくくりにするなら、1976年のラゴンダとこれから登場するセダンやSUVに関係はまるでない。だが、この偉大な祖先が先鞭をつけたデジタル表示の計器とタッチパッド式スイッチという電装系技術の恩恵は、いまやアストン マーティンだけでなく自動車界全体が受けているといえる。今ではどちらも当たり前だが、42年前には誰ひとり考えもしなかったものだ。

これから登場するタラフの後継車は、かぎられた市場向けとはいえアストン マーティン・ラゴンダの全電動化へむけての先駆車となるかもしれない。だが、1976年のラゴンダとこれからのモデルが、贅沢さと先端技術の調和を何よりの共通点とすることに変わりはないだろう。

さていよいよ、低俗とのそしりを免れないくらい長いホイールベースをもつ、ダディングの白いティックフォード・ラゴンダにお邪魔してみよう。これは中東向けに生産されたわずか4台のうちの1台だが、2台をつぎはぎして造ったことはすぐに見てとれる。

前後席のそれぞれにテレビ、リアシートの間にはウォールナットに革をあしらったカセットテープとビデオテープ(ちゃんと両方のプレーヤーが備わる)収納用の棚がおさまる。トランクリッドにはブーメラン型アンテナ、延長された後席ドアとリアウインドウにはカーテン。BBS製のアルミホイールも、クジラのように大きく白いボディにつくと未完成品に見えてしまう。これはたしかにドバイそのものだ。

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