初試乗 フォルクスワーゲン・アトラス・タンオーク・コンセプト 量産なるか?

公開 : 2018.08.29 10:40


既に高い完成度を誇る

コンセプトカーということで、パフォーマンスの数値は確定したものではないが、フォルクスワーゲンは、0-97km/h加速が8.5秒で、最高速度が189km/hだとしている。最大積載量は750kgで、リアアスクルを強化した仕様では1050kgにまで増やすことも可能。この数字は、クラス最大の積載量となる。

ボディサイズは、全長が5438mm、全幅が2030mm、全高が1844mm。ベースとなるアマロックよりもそれぞれ184mm長く、86mm幅広く、10mm背が低い。ホイールベースは、アマロックが3095mmなのに対し、アトラス・タンオークは3260mm。4ドアボディのタンオークが備える荷室のサイズは、長さ1627mm、幅1450mmとなる。

多くの1点物のコンセプトカーとは異なり、タンオークは量産も現実的な状態にあるといえる。細部まで非常に完璧に仕上げられたエクステリアデザインや上質なインテリア、明確なメカニカル・パッケージなど、フォルクスワーゲンがこのピックアップトラックを真剣に検討していることがわかる。

わたしが見る限り、既にショールームに並んでいてもおかしくないほどの仕上がりで、正直、アマロックよりも乗ってみたいと思わせる、魅力的なクルマだ。

タンオークはレザーシートを備えるが、着座位置は高く、レンジローバーのようなコマンドポジション的な視界が広がり、シートに腰掛けるというよりは、上に乗っているような印象がある。比較的高めのショルダーラインは、適度な包まれ感を演出している一方で、充分な視界も得られているから、大柄なボディでありながら、車幅感覚などは掴みやすい。

インテリアはSUVのアトラスがベース。デジタルメーターとフォルクスワーゲン製の最新のインフォテインメント・システムを備えているのがポイントだ。定員は5名となるが、後席中央は、トランスミッションのトンネルが足元に張り出し、レッグルームは足りていない。といっても、汎用性や多機能性のためには必要な構造で、タコマやレンジャーなども条件は同じ。

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