受け継がれる跳ね馬の血統 フェラーリF40 vs F430スクーデリア 回顧録

公開 : 2018.10.07 10:10

今までAUTOCARライバル対決にて、ライバルたちをことごとく撃沈してきたF430スクーデリア。しかし、フェラーリ史上最高にエキサイティングという称号を与えるには、われわれの記憶に刻み付けられたあの鮮烈なF40と決着をつけねばなりません。

もくじ

同族対決で見えたフェラーリの魂
F40を借り出す
スペック上は拮抗する2台
車重とエンジン特性の差
合法的レーシングカーと量産モデルの違い
最先端のスクーデリア
性能のスクーデリア 記憶に残るF40
番外編 フェラーリ最大のヒット作

同族対決で見えたフェラーリの魂

F1では大混乱に陥っているフェラーリではあるが、少なくともロードカーの部門においてはこの時が史上最強の布陣と言っていいかもしれない。612スカリエッティは個人的には好きにはなれないが、F430はモデルライフ末期にさしかかってもなお素晴らしくシャープでモダン、そしてエキサイティングなクルマである。

その一方でカリフォルニアは、コンバーチブルでありながらGTでもあるというそのコンセプトの見切りが見事である。599にいたっては、デイトナ以来のフェラーリ最高のフラッグシップだ。しかし、走らせて背筋がゾクゾクするようなスリルを味わえるフェラーリとなると、430スクーデリアがその栄誉を受けるのにもっともふさわしいのは間違いないだろう。

以上の理由から、フェラーリの名を担って過酷なテストに登場願う代表を1台選出するとなれば、それはスクーデリアが最適任である。しかし、今回はいつものような、ランボやポルシェを向こうに回しての勝負ではない。偉大なる同族を敵に回しての決戦なのである。

スクーデリアと勝負するその偉大なるフェラーリとは、なにを隠そうF40だ。公道を走行可能なスーパーカーのなかで、このF40こそがもっともエキサイティングなクルマだという意見に異を唱える人がいたら、今回その事実をお見せするのに絶好の機会となる。

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