試乗 ボルボXC40 T4 AWD 「買い」はモメンタムか、インスクリプションか

公開 : 2018.10.14 13:10

「買い」か?

際立つ「買い得感」

走りについて述べれば世代間格差はない。Rデザイン以外、とくにT4は包容力にも似た穏やかさが特徴であり、スポーティとか若々しさは薄い。

しかし、小物収納性を優先し、既存のプレミアムの演出と異なった嗜好のインテリアにしても、道具としての使いやすさや身近さを軸脚としているのがXC40に独自性を与えている。「コスパ」あるいは「オキニ」といった実践的かつ個人的な価値感を尊重する若年層の現実を感じる。表層的な若々しさには否定的といってもいい。

ラグジュアリーグレードのインスクリプション(写真白)とモメンタム(写真灰)の2グレードを試乗したが、内装の設えは明らかにインスクリプションのほうが高級である。

ただ、インスクリプションはXC90/60的なラグジュアリーを付加したいユーザー向けで、外観や走り等々含めてXC40 T4のキャラに似合いなのはモメンタムであった。背伸びしないで自分に価値あるもの、生活を楽しくする手助けをしてくれる相棒、そんな印象がT4モメンタムにある。

モメンタムとインスクリプションの価格差は40万円。同Rデザインとは30万円。T4系とT5系の同グレード差額は50万円である。装備や内外装、走行ハードの差を考慮すれば納得の価格設定。

いずれも対装備/スペックの買い得感は同級の輸入SUVではトップレベルだが、当世若者気質ならT4モメンタムがイチ押しである。
 

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