東京深川に新たな『マツダの聖地』誕生! ミスター・ル・マン寺田陽次郎のルーツとなる場所に『ヘリテージスペース』がオープン

公開 : 2026.08.03 07:25

7月30日、東京都江東区の『関東マツダ深川店』がリニューアルオープン。同時に『MAZDA HERITAGE SPACE FUKAGAWA』が新設され、前日メディアに向け取材会が行われました。編集部ヒライのレポートです。

どうしてこの場所を選んだのか?

7月30日、東京都江東区にあるマツダの正規販売店『関東マツダ深川店』がリニューアルオープン。同時に『MAZDA HERITAGE SPACE FUKAGAWA』(以下ヘリテージスペース深川)が新設され、前日にメディアへ向けた取材会が行われた。

こちらは、『モータースポーツをテーマに、顧客やファンがマツダ・ブランドや走る歓びに触れ、交流できる拠点』となっている。気になるのはなぜ作られ、どうしてこの場所を選んだのかという部分だ。

取材会に参加した『日本のミスター・ル・マン』こと寺田陽次郎氏。
取材会に参加した『日本のミスター・ル・マン』こと寺田陽次郎氏。    平井大介

当日は、1991年にル・マン24時間耐久レースで日本車として初優勝を果たしたマツダ787Bの開発初期から携わり、実際にドライブした『日本のミスター・ル・マン』こと寺田陽次郎氏が取材会に参加。後者の理由を解き明かしてくれた。

後にマツダスピードとなるマツダオート東京へ22歳で入社した寺田氏は、ファミリア・ロータリークーペのスポーツキット販売に際し、スポーツアドバイザーとして活動。そこで実際にパーツを組み込むファクトリーがあった場所が、まさにここなのだ。つまり寺田氏のルーツとも言える地であり、「当時はマンションもなかった」と思い出を語っている。

なお、寺田氏はマツダ車専門のカスタマイズパーツメーカー『オートエクゼ』の代表取締役社長を務めており、ヘリテージスペース深川では同社のパーツも扱う。

都市圏重点エリアでの販売網再編

ではなぜ作られたのか。それは取材会に出席した、マツダの国内ブランドビジネス統括本部長である三浦忠氏が説明している。

マツダは現在、国内販売網再編、改革に取り組んでいる。その中のひとつに『都市圏重点エリアでの販売網再編』というものがある。長い目で日本市場を見た時に、『都市圏では安定需要が見込まれ、人口減少が想定されるその他地域との2極化が進む』と分析しているからだ。

右から三浦氏、東堂氏、寺田氏、深川店店長の矢野宏和氏。
右から三浦氏、東堂氏、寺田氏、深川店店長の矢野宏和氏。    平井大介

2018年度に50%だった都市圏の割合は、2050年度には60%にまで高まるとマツダは算出している。そのため都市圏の重点市場に集中して投資し、顧客にブランドを体感してもらうための新世代店舗を作っていくというわけだ。今回の関東マツダ深川店リニューアルもその一環となる。

販売網再編に際しマツダは、『マツダビジネスパートナー』という会社を昨年1月に新設。当時のプレスリリースから引用すると、『販売会社の管理部門で行う間接業務(バックヤード機能)を新会社に集約することで、 店舗および販売会社がカスタマーケアとお客さまへのブランド体験の提供に集中できる体制を構築します』とある。

そして同社設立時にマツダビジネスパートナーの社長を務めたのが、7月1日付けで関東マツダの代表取締役社長に就任し、今回の取材会にも参加した東堂一義氏なのである。

筆者は三浦氏にこの企画出発点がメーカー側なのか、ディーラー側なのか、あるいは寺田氏なのか質問したところ、今回の店舗に関してはディーラー側ではあるが、寺田氏らとコミュニケーションを重ねる中で「阿吽の呼吸」で生まれたという表現をしていた。

つまりは構造改革を進める中で、三浦氏、東堂氏、寺田氏らの考えが一致し実現したのが、このヘリテージスペース深川と言えそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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