2019年版 世界おもしろパトカー(1)

公開 : 2019.02.02 11:10

77位:ワースバーグ353W(東ドイツ)

西ドイツではアウディ200やBMW 5シリーズのパトカーが闊歩していた頃、ドイツ民主共和国ではハイテクとは言えないワースバーグがパトカーを製造していた。優れたヒーターを搭載していたが、冷戦を象徴するような総じて非常にシンプルな作りだった。

戦前BMWが所有していた工場で製造され、1938年のDKWによる設計を発展させたクルマだ。当時としては速い部類で、0-100km/h加速は約12秒、最高速は150km/hに達した。

搭載されたエンジンは快活だが原始的で騒がしい2ストロークの1.0ℓ3気筒で、55psを発揮した。警察が採用したのも理解できる話だ。

ベルリンの壁崩壊により、この戦前の息吹を感じさせるクルマへの需要もなくなった。 ワースバーグのアイゼナハ工場はすぐにオペルに、その後GMの所有になった。今でも操業されており、オペル・コルサを製造している。PSAのオペル買収に伴い、この工場もPSAの所属になっている。

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