ディーラーで購入できるポルシェ911 GT3 MR「マンタイ・キット」 標準のRSを凌駕するラップタイム ナンバー付き車両屈指の体験
公開 : 2026.05.27 18:05
ディーラーで直接購入できるポルシェ911 GT3 MR「マンタイ・キット」。直線加速や音響へ明らかな違いはないものの、明確なサーキット・チューニングで運転体験は屈指の水準。UK編集部が試乗です。
もくじ
ーエアロキットでダウンフォース最大575kg
ーヘルメットなしで運転しても不自然じゃない
ー直線加速や音響へ明らかな違いはナシ
ー代えようのないサーキットでの充足感
ーナンバー付き車両屈指の運転体験
ーポルシェ911 GT3 マンタイ・キット付き(英国仕様)のスペック
エアロキットでダウンフォース最大575kg
ドイツのレーシングチーム、マンタイの技術力へ、改めて大きな注目が向けられている。彼らがチューニングした911 GT3 RSが、ニュルブルクリンクをベース仕様より4秒も速く周回したからだ。
とはいえ、RSではない911 GT3 MRの方が、多くの読者にはより重要な992.2型だろう。ポルシェのディーラーで直接購入でき(ポルシェはマンタイの株式51%を保有している)、技術的な水準は負けじと高い。しかもオプション価格は、 GT3 RS用より約4万4000ポンド(約924万円)もお安い。

このオプションで特に目を引くのは、スワンネックが吊り下げる調整式のリアウイング。また、12mm長いフロントスプリッターの他、ガーニーフラップ、リアホイールを覆うエアロディスクなど、容姿を差別化するエアロキットが多数含まれる。
アンダーボディには、リアのディフューザーに向けて、長さ1500mmのエアロフィンが追加される。すべての空力アイテムと相乗し、294km/hでの走行時には、通常のGT3より107%多い最大575kgのダウンフォースを生み出すという。
ヘルメットなしで運転しても不自然じゃない
サスペンションもマンタイ仕様。ダンパーは4ウェイ調整式のコイルオーバー・ユニットで、スプリングレートは前が20%硬く、後ろは7%柔らかい。ネガティブキャンバーは、トラック・オプションとほぼ同じ設定で、ブレーキにはメッシュホースが組まれる。
ドアを開けば、MANTHEYと記されたキックプレート。路面にも、同じロゴが投影される。それでも、そこまで過激な容姿ではないことが、魅力の1つといえる。

ポルシェの911だから、更にオプションを盛り込むことも可能。4本で6kg軽くなるホイールやレーシング・ブレーキパッド、牽引フックなども用意されている。ヴァイザッハ・パッケージの試乗車は、総額で28万ポンド(約5880万円)を超えていた。
ジェットブラックの塗装では、雰囲気は極めてシリアス。だが、コクピット環境に手は加えられておらず、ヘルメットなしで運転していても不自然ではないだろう。
直線加速や音響へ明らかな違いはナシ
スターターを回すと、510psの4.0L水平対向6気筒ユニットが始動。金属質な音質で、アイドリングが始まる。型式認証を引き継げるよう、エンジンと7速PDKは通常のGT3と同じ。直線加速の鋭さや鳥肌モノのサウンドへ、明らかな違いがあるわけではない。
ダンパーをソフト側に設定していても、足回りの硬さは明らか。高速道路の速度域では、重くなったステアリングホイールへ、路面の凹凸が鮮明に伝わってくる。大きな継ぎ目を通過すると上下動は小さくないが、鋭利な衝撃は抑えられている。

同時に、多くのスーパーカーより全幅はない。島国特有の、カーブが続く狭い公道にも、ボディはより適している。実用性が高いわけではないが、普段使いも許容範囲。ロードノイズは大きいが。



































































































































