英国ツーリングカー選手権開幕 いまが最高の時? 今年も激しいバトル期待

公開 : 2019.04.13 16:50

激しいバトル つねに全力

「スーパーツーリングの時代は特別でした」とプラトーは言う。「参戦するマシンは非常に純粋で、素晴らしい走りを披露するレーシングカーとして、徹底的に鍛え上げられていました。しかし、問題は、ドライバーがこうしたマシンを愛し、エンジニアたちが多くのリソースを注ぎ込んだ結果、レースそのものの面白さが損なわれてしまったことでした」

「現在のレースは観客がより楽しめるものになっています。0.1秒の差で、グリッドが10台分も下がってしまうのです。その0.1秒の差を埋めるか、先行するライバルに、レースをより面白くするため戦績に応じて課されるサクセスバラストが積まれれば、彼らを抜き去ることは十分可能です」

「メーカーから大金を得ていたような一部のドライバーを除けば、全員にとってより素晴らしいものになるようレースを設計しているので、スーパーツーリング時代とは違った考え方が必要とされています」と、ゴウも同意する。

「スーパーツーリング時代の終盤に用いられたエアロダイナミクスは常軌を逸していました。あまりにもエアフローに影響されるために、先行するマシンについて行くことすらできなかったのです。いまでは、多くの車両がテール・トゥ・ノーズで、ホイールをぶつけながらバトルしています」

その結果として、ドライバーには大きなプレッシャーが掛かっている。2018年に自身3度目となるBTCCチャンピオンのタイトルを獲得したコリン・ターキントンがその理由を話してくれた。

「非常に競争の激しいレースです」と彼は言う。「サクセスバラストやグリッドの入れ替え、時にはエンジンパワーまで制限することで、誰も易々とレースを制することなどできません。好成績を収めれば、その分のハンデが与えられます。各マシンにはほとんど差がないため、ドライバーはつねに全力を出し切ることが求められますが、リスクをとり過ぎてもいけないのです」

おすすめ記事

 

自動車ニュースの人気画像