英国ツーリングカー選手権開幕 いまが最高の時? 今年も激しいバトル期待

公開 : 2019.04.13 16:50

シーズン開幕を迎えたBTCCですが、激しいバトルを実現するために導入されたさまざまなルールは、ドライバーに大きなプレッシャーを与えてもいるようです。それでも、長年参戦し続けるドライバーの存在こそが、このレースの価値を証明しているのかも知れません。

もくじ

BTCCのいま
激しいバトル つねに全力
まるで綱渡り 運を味方に
素晴らしいレース
番外編1:2019シーズンBTCCイベントカレンダー
番外編2:2019シーズン注目の話題
番外編3:2019シーズンのプラトー

BTCCのいま

「素晴らしいレースと才能あるドライバー、多数の参加車両に充実したレーススケジュール、多くの観客とTVのライブ中継、これ以上なにが必要だと言うのでしょう?」

BTCC(英国ツーリングカー選手権)ディレクターを務めるアラン・ゴウに、いまのこの英国を代表するレースは、わたしが若造だった1990年代ほど素晴らしい状況にあると思うかと質問すると、腹立たし気な様子を見せた。

昔を懐かしむのは止めにする必要があるようだ。「昨シーズン、ふたつの予選で、1秒以内に29台がひしめき合っていました。これ以上の接戦など必要でしょうか?」と彼は続ける。「ドライバーの実力がレース結果にそのまま反映されるようルールは設定されており、昨年シーズン行われた30のレースでは、17人もの勝者が誕生しています」

「レース前、観客にはドライバーと触れ合える貴重な機会が設けられています。その後サポートイベントを含め3つのレースが行われますが、すべてTV観戦することもできます。素晴らしい1日ではないでしょうか」

だが、彼の言葉をそのまま鵜呑みにする訳にはいかない。3度BTCCチャンピオンの座に輝いたマット・ニールは1991年以来、すべての年代でBTCCを経験しており、さまざまな観点からこのレースを見つめてきた。

ニールは、彼の家族が運営するチーム・ダイナミクスで、勇猛果敢なプライベーターとして成功を収めると、その後には、ホンダワークスからもマシンを走らせている。「勝利を狙うには、BTCCは最高のレースです」とニールは言う。「1990年代、レースは常にひとつかふたつのチームが支配していましたが、いまではどのチームもトップを狙うことができます」

2度のBTCCチャンピオンであるジェイソン・プラトーからも話を聞くことができた。1997年、有名なウィリアムズ・ルノーのシート争いを制して以来、彼もこのレースシリーズに参戦し続けており、まるでF1の如く先進技術を注ぎ込んで作られたマシンから、チャレンジングなドライビング性能を維持しつつも、コスト削減のために既存の技術を多用した現行モデルまで、すべてを経験してきた彼は、さらに複雑な見方をしている。

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