【被害者続出】高級「カーシェア投資」が事業停止 そもそもカーシェア投資とは? 何が問題だったのか

公開 : 2020.10.10 05:50  更新 : 2020.10.16 18:54

格安で仕入れたクルマを高額で販売?

「故障車両増加とはつまり、事故車や過走行車などを意味しているのでしょう」

「たとえばこんなことが考えられます」

「Aさんがローンを組んで買うことになった車種は、高級車でも激安でおそらく100万円ちょっとでは。それを500万円で買わせるわけです」

「ボロの過走行車ばかり仕入れて、500万円の値段をつけます。総支払額は金利がついて600万円。2台で1200万円ですね」

「事業停止でクルマが戻って2台売却したとしてもせいぜい200万円程度です。投資者(=Aさん)には大変大きな負債が残りますね」

「無知な若者を狙って、ベンツやレクサスだから高級というイメージを与えて500万円という価格設定にしたのではないでしょうか」

事情があって、S社からAさんに毎月の固定額が払えなくなったとしても、格安で仕入れたクルマをAさんに高額でローンを組ませた時点で、かなりの儲けになり、ビジネスが完了しているとも考えることだってできる。

「カーシェアという煌びやかにも見える時代の先端を行っているビジネスと見せかけてクルマ情報弱者を盲目にし、暴利をむさぼる中古車ビジネスともいえそうです」

単に投資を目的として契約した人もいるだろうし、高級車とはいえ二束三文のクルマを返されても大した利益にはならない。

この先長い人では6〜7年も保険料など込みで1台10万円近いローンを支払っていかなくてはならない。困惑している投資者も少なくないはずだ。

とはいえ、投資者側も「自動車使用業務委託契約書」の内容を理解し、共同使用や業務委託に関する法規を正しく理解していたか? 共同使用の法律を正しく理解していたのか。事業に関するリスクを十分に認識していたかの理解していたのかの問題はある。

投資者の多くは20代の若者で、その多くはクルマのローン購入や所有が未経験だ。クルマの登録や使用に関する法律も十分に理解していない可能性もある。

さらに、S社に投資をしてSNSで窮状を訴える人に対して「救済します!」「良い方法がありますよ!」とアプローチする事象も。こちらにも注意が必要かもしれない。

AUTOCARは今後も本件について追っていく予定だ。

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