タイヤ作りを根本から変革する新技術『エンライトン』とは ブリヂストンのパブリックイメージ(後編)【サイトウサトシのタイヤノハナシ 第23回】
公開 : 2026.08.19 12:05
タイヤの達人・サイトウサトシが、30年以上蓄積した知識やエピソードを惜しみなく披露するこのブログでは、各タイヤメーカーのパブリックイメージをおさらい中。第23回はブリヂストンの後編です。
もくじ
ー「ブリヂストンだから大丈夫ですよ!」
ー看板商品のひとつ『ブリザック』
ーユニークなサマータイヤ『オロジック』
ー社会実装が実現した『エアフリー』
ー代表的タイヤ『ポテンザ』
ーラグジュアリータイヤ『レグノ』
ー商品設計基盤技術『エンライトン』
「ブリヂストンだから大丈夫ですよ!」
ここ数年、冬になると北海道に長期滞在しているのは、どこかで書いたかもしれません。
先シーズンも、例によって北海道の留寿都という村に滞在していました。旭川で試乗会があって、移動することになったのですが、札幌界隈は豪雪で大混乱中。札幌→旭川間の電車もバスも止まり、高速道路も札幌周辺が閉鎖という状況でした。

しかも、間が悪いことに旭川→羽田の航空券を取っていたので、基本、電車・バス・レンタカーの移動になってしまったのです。
なんとか留寿都村から札幌までバスで行くことはできたのですが、その先の公共交通機関がNG。ようやく探したレンタカーで旭川までの移動となったのでした。
で、手続きを終えクルマに乗り込む時に、いつもの習慣で、タイヤの銘柄と磨耗具合を確認しようと下をのぞき込んでいたら、
「ブリヂストンだから大丈夫ですよ!」
と女性の店員さんが明るい笑顔で声をかけてくれたのでした。
まあ、そのくらい雪道でのブリヂストンは信頼されているということです。
『氷に強い発泡ゴム』技術をキャッチフレーズにし、一貫してスタッドレスタイヤを開発してきたことが、大きな信頼を得るひとつの要因になっているのだろうと思います。
看板商品のひとつ『ブリザック』
スタッドレスタイヤ『ブリザック』シリーズは、押しも押されもせぬブリヂストンの看板商品のひとつです。
ブリザックで印象深いタイヤは、VRX3と、最新型WZ-1です。VRX2の試乗会の頃だったと思いますが、ブリヂストンの『スタッドレスの父』Y氏が、氷上グリップが上がってきて、ブロック剛性を上げたほうが氷上でもグリップがよくなる、といった趣旨の話をしてくださいました。

実際VRX→VRX2では、トレッド面全体で接地面剛性を出すトレッドデザインへと進化して行きます。じつはVRXが登場した2013年の前年、2012年に北海道限定の氷上特化型スタッドレスタイヤ『ブリザックSI-12』が発表・発売されています。トレッドの接地面剛性を高めた、ある意味特殊なトレッドデザインが採用されています。
で、VRX3になって、よりその傾向が強くなったわけです。特にトレッドデザインにおいて、VRX3の進化型ともいえるWZ-1の高性能ぶりは、「ここまで熟成したスタッドレスにまだ伸び代があるの?」と思えるほどです。
ユニークなサマータイヤ『オロジック』
いきなりスタッドレスの話から入ってしまいましたが、ブリヂストンはむしろサマータイヤに、印象的でユニークなタイヤが多くあります。
その代表ともいえるのは『オロジック』ではないでしょうか。

現行プリウスでナロー&ラージタイヤコンセプトのタイヤとして採用されていますが、2013年3月5日にブリヂストンから『ラージ&ナローコンセプトタイヤ』として発表されるや、ほぼ一週間以内に世界の主要タイヤメーカーから、同様のコンセプトのタイヤが発表されたのでした。これはちょっとした見ものでした。
内容は、タイヤ幅を細くしても、大径にして接地長を稼ぐと接地面積比以上に操安効果が得られるうえ、空気抵抗、転がり抵抗に有利で、車両の燃費改善やCO2排出ガス削減に貢献できるといった内容でした。
オロジックは2013年7月に発表されたBMW i3に、唯一の純正装着タイヤとして採用されました。
また、静粛・快適性、スポーツ性能に続く第3の指標『楽』を謳い、疲れにくいタイヤとして登場したのが『プレイズ』でした。
実際に走らせてステアリングの修正回数を数えると、明らかに少なくなったのですが、定着しませんでした。













