年に2回、公道が高速サーキットに ネバダ・オープンロード・チャレンジ(1) 愛車のフォルクスワーゲン・ゴルフで挑戦

公開 : 2026.08.19 18:05

世界最長の公道コースで競う、アメリカ・ネバダ州のオープンロード・チャレンジ。勝敗は、目標の平均速度へいかに接近できたか。UK編集部員が、愛車のフォルクスワーゲン・ゴルフ GTIで挑戦します。

世界最長の公道コースで競うオープンロード・チャレンジ

今や、300km/hでかっ飛ばせる公道は殆どない。アメリカも、スピード違反には厳しい。しかしカリフォルニア州のお隣、ネバダ州のルート318では、自分のクルマで限界へ挑むことが許される日がある。年に2回、公道は高速サーキットと化す。

岩肌が露出した砂漠地帯に、彼方まで伸びる1本の道。ガードレールやランオフエリアは、基本的にない。タイヤバリアやネットもない。

ネバダ・オープンロード・チャレンジへ挑むフォルクスワーゲン・ゴルフ GTI
ネバダ・オープンロード・チャレンジへ挑むフォルクスワーゲン・ゴルフ GTI

今回筆者が挑んだ「ネバダ・オープンロード・チャレンジ」は、ルート318の151マイル、約243kmを2つのセクションに区切って競うイベント。公認の公道レースとして、コースは世界最長を誇り、毎年5月に開かれている。

毎年9月にも、「シルバーステート・クラシック・チャレンジ」が開かれている。こちらは90マイル(約145km)の区間で速さを競う1発勝負。1988年に始まったもので、知名度は高くないが、世界屈指にクレイジーなレースであることは間違いない。

勝敗は目標の平均速度へいかに接近できたか

オープンロード・チャレンジの拠点となるのは、ラスベガスから約320km北上した、イーリーという小さな町。色褪せたモーテルの看板が路肩に立ち、夜にネオンサインが灯るダイナーで提供されるのは、パンケーキとコーヒー。タイムスリップしたかのようだ。

だがレースウイークへ突入すると、通りはポルシェ911シボレーコルベットダッジバイパーといった、速さ自慢のマシンで埋め尽くされる。筆者の愛車、8代目フォルクスワーゲン・ゴルフ GTIも、そこへ今回は加わった。

ネバダ・オープンロード・チャレンジの様子
ネバダ・オープンロード・チャレンジの様子

誰もが楽しめる高性能ハッチバックとして、初代ゴルフ GTIが登場したのは50年前。今では2.0L 4気筒ターボを積み、最高出力は244psへ上昇したが、オープンロード・チャレンジでは控えめな側にある。ところが、これは問題にならない。

アクセル全開で、ひたすら飛ばすだけのレースではないからだ。複数にクラス分けされ、目標とする平均速度へいかに接近できたかで、順位が決まる。

心地良い草レースのような空気感

ツーリング・クラスの場合、平均時速95マイル(約153km/h)から110マイル(約177km/h)の4段階に分かれており、スーパースポーツ・クラスの頂点は時速180マイル(約290km/h)。ただし、アンリミテッド・クラスは上限がなく、最高速度を競う。

速さへ挑む人たちが醸し出す、真剣な雰囲気へ胸が高鳴る。同時に、クルマ好き同士が集まりイベントを作り上げる、草レースのような空気感も心地良い。

ネバダ・オープンロード・チャレンジの様子
ネバダ・オープンロード・チャレンジの様子

本格的なトランスポーターにマシンを積んで、プロさながらの態勢で挑む人もいる。公道レースといっても、マシンは公道走行が許されている必要はない。それでも、自走して来る参加者は多く、ナンバー付きの車両が大多数を占める。

ちなみに、公道レース平均速度のギネス記録は、シルバーステート・クラシック・チャレンジで樹立された。ナスカー仕様の2001年式シボレー・モンテカルロを駆ったロバート・アリン氏が、2017年に時速219.64マイル(約353.48km/h)を叩き出している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ネバダ・オープンロード・チャレンジの前後関係

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