『左ハンドル+マニュアルのイタリア車』しか買ったことのない話(前編)【日本版編集長コラム#95】
公開 : 2026.08.16 12:05
AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第95回は『左ハンドル+マニュアルのイタリア車』の話、その前編です。
「凄い車歴なんですね!」
最近、私のプロフィールを見た方から「凄い車歴なんですね!」と言われた。念のためここにも記しておくと、『左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主』という部分である。ということで今回は、これまで自分が所有してきたイタリア車の話をしたい。
最初に所有したのは、大学時代に購入した『フィアット・ウーノ・ターボ』。その話は当コラム#33の『フィアット・ウーノ・ターボ40周年に、その愛を語ろう!』で書かせて頂いたので割愛するが、あまりに壮絶な壊れ方に心が折れて、今度は新車を……と購入したのが、マーレブルーメタリックの『フィアット・バルケッタ』であった。

この時は既にネコ・パブリッシングに入社し、カー・マガジン編集部に所属していた。そして配属から1年半後、人手が足りなかったスーパーカー雑誌のROSSO編集部に異動となるのだが、当時のカー・マガジン編集長から言われた言葉が忘れられない。
「他にも候補はいたんだけど、ヒライ君は新車のバルケッタに乗っているから、ちょうどいいんじゃないかって」
つまり、バルケッタも趣味性の高いクルマではあるけれど、全員が旧車乗りという状態だった当時のカー・マガジン編集部内では濃度が低かったわけだ。しかしROSSO編集部には、2014年にカー・マガジン編集部へ復帰するまで10年以上所属することになり、そのうち3年は編集長まで担当するのだから、運命を左右したという意味でもバルケッタを選んでよかったと思っている。
しかし、クルマで人選するとは……。いかにも昔のネコ・パブリッシングらしい話ではある。
2006年に新車で購入して今年で20年
バルケッタはもちろん素晴らしいクルマであったが、5年くらい乗って、欲しがっていた後輩に譲ることになった。その後は、取材で乗って感動したレースモディファイ済みのランチア・デルタ・インテグラーレ16Vをそのまま購入。当時は年間4戦展開していたデルタカップにも参戦したが、数年だけの所有となったデルタの話は長くなりそうなので今回は割愛する。
さて2006年に新車で購入したのが、現在も所有する『ランチア・イプシロン・モモデザイン』だ。これもデルタと同じパターンで、ガレーヂ伊太利屋が輸入した車両を取材した際にひと目惚れし購入を決意した。実際に購入したのは別の個体で、納車されたのは2006年4月28日のこと。そう、今年でちょうど20年になる。

20年のうち、最初の5年は取材車を抱えていることが多く、ほとんど乗ることがなかった。ROSSO 2008年6月号に掲載されているロングタームテストの第1回を読み返すと、購入2年で2387kmしか乗っていないと記している。
ちなみにこのテストは、スーパーカー雑誌でコンパクトカーであるイプシロンをレポートするという言わば公私混同企画で、しかも途中から後期モデルの『イプシロン・モモデザイン・スポーツ』をガレーヂ伊太利屋からお借りして、前期&後期イプシロンを同時にレポートするという、我ながら、超変態ページも作っていた。
そして購入から5年後くらいからは取材の足として使用するようになり、約2年前には走行距離10万kmを突破した。




























