【説明できる?】寒冷地仕様車って、何? なかでもハイエースは「プロ仕様」 装備は様々 価格もさまざま

公開 : 2020.11.22 22:25  更新 : 2021.10.13 12:18

なかでもハイエースは「プロ仕様」

前述したように北海道地区へは寒冷地仕様を標準装備するなど、寒冷地仕様に力を入れているトヨタは、車種によって特別な装備がプラスされることがある。

例えばスポーツカーである86には、フロントフェンダーとボディの隙間をシールしてドアヒンジ部の凍結防止に配慮する「フロントフェンダサイドパネルプロテクタ」が追加される。

そしてプリウスには飛び石や氷の塊によるボディへのキズを防ぐ「耐チップテープ」がリアドア下に装着される。

商用車のプロボックスでは立ち往生したときのために、リア側にも牽引フックが備わる充実ぶりだ。

極めつけは働くクルマとして高い評価と信頼を勝ち取っているハイエースだ。

まず、ボディカラーのコート数を増やすことで粉塵がボディに刺さってもサビにくくする処置がされている。

実は北海道など厳寒地域の一部では現在でもスパイクタイヤの仕様が認められており、粉塵が発生する可能性もゼロではないのである。

さらに車室内に砂やホコリが入るのを防ぐためにコーキングによってボディの隙間を埋める防塵処理や、アイドリング回転数を上げることで暖房効果を高める「マニュアルアイドルアップ」(ディーゼル車のみ)など、多くの専用装備がプラスされるのだ(最大15アイテム)。

ハイエースの場合、これだけの専用装備が追加されながら価格アップは3万円弱~(グレードによって異なる)なのだから、寒冷地以外のユーザーでも選択する価値はある。

逆に車種によっては、ほとんど特別な装備がプラスされないものも存在するので、新車を検討する際は寒冷地仕様を選ぶとどんな装備がプラスされるか聞いてみるのが得策だろう。

一口に寒冷地仕様といっても、非常に奥が深いのだ。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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