ホンダ・スーパーワン(1) 突如降り注いだAセグ希望の光 愛嬌漂うアグレッシブボディ 英国でも知られる巧妙なパッケージング
公開 : 2026.06.29 18:05
軽のN-ONE e:がベースの、ホンダ・スーパーワンが英国上陸。愛嬌漂わせる個性的な姿に、驚きある実用的な車内。体験を高める疑似変速に加え、最大の強みは極小サイズ。UK編集部が試乗です。
Aセグメントに突如降り注いだ希望の光
ホンダのスーパーワン(英国名:スーパーN)は、衰退した欧州の最小クラス、Aセグメントに突如降り注いだ希望の光かもしれない。新型ルノー・トゥインゴ E-テックと並んで。利益を得にくく、安全性を担保しにくいことを理由に、選択肢は次々に減っていた。
極小ドライバーズカーの、再興が始まるかもしれない。全長3599mm、全幅1573mmと印象的な小ささながら、力強く膨らんだフェンダーをまとい、疑似変速付きの電動パワートレインで、走る楽しさが追求されている。フォルクスワーゲンUp! GTIのように。

日本で売られるN-ONE e:がベースで、軽自動車ベースの乗用車が欧州市場でも通用するのか、反応を探る狙いもあるだろう。手頃な価格と大きさで、日本では確かな支持を集める軽自動車だが、動力性能や安全性では一定の妥協が存在する。
実際、スーパーワンの航続距離はカタログ値で206km。市街地なら320kmまでのびるそうだが、長くはない。最高出力は軽自動車より高いものの、95ps。日本の利用環境では充分だとしても、英国のユーザーは納得できるだろうか。
軽のNワン e:に準じるパッケージング
2024年に終売となったホンダeは、上級志向で高度な技術を小さなボディへ詰め込み、同社のバッテリーEV戦略の旗振り役といえた。しかし、英国価格は約3万7000ポンドと、該当クラスの中では群を抜いて高価だった。航続距離も、充分とはいえなかった。
クロスオーバーのe:Ny1も欧州へ導入されているが、性能は競合を超えていない。0シリーズの開発が中止された今、ホンダはスーパーワンで次の1歩を踏み出すことになる。

「スーパーワンが与える効果を考えると、価格は極めて重要です。可能性は、既存のホンダ・ユーザーだけに留まりません」と、英国ホンダの担当者は話す。フィットやCR-Vのユーザーだけでなく、都市部に暮らす幅広い若年層も、その視野には入っている。
基本的なパッケージングは軽自動車のN-ONE e:に準じ、前輪駆動。フロア下に29.6kWhの駆動用バッテリーが載り、急速充電は最大50kWへ対応する。
愛嬌漂わせる個性的な容姿に、驚きある車内
スタイリングはアグレッシブさを増しているが、N-ONE e:の印象を塗り替えるほどではないだろう。トレッドが広げられ、全幅は軽自動車の規格を突破。アルミホイールは15インチで、逞しいバンパーが前後を飾る。
極めて個性的な姿で、愛嬌も漂わせる。非常に小さく、英国では不自然に見えるかもしれないけれど。マットブラックのフロントパネルには白いツブツブが混ざるが、これは廃車のバンパーを再利用しているため。表情の単調さを薄め、悪くない処理に思えた。

至ってシンプルなドアハンドルを掴み、シートへ腰を下ろすと、多くの驚きがある。軽自動車のパッケージングが巧妙なのは英国でも知られることだが、スーパーワンも同様。ガラスエリアが広く開放的で、見かけ以上に乗員空間は広い。
運転席の座面は高めで、背もたれは起き気味ながら問題ない範囲。後席側にも余裕があり、高身長な大人が2名ずつ前後へ座れる。天井が少し近く感じられるとしても。

























































































































































