【 eトロン系の主力に】アウディQ4 eトロン40へ試乗 203psで航続距離508km 前編

公開 : 2021.07.13 08:25

アウディの純EVで、売れ筋になるであろうQ4 eトロン。VW ID.4に並ぶ実力を備えるものの、ブランドとしては物足りない仕上がりだと英国編集部は評価します。

手頃で利便性に優れるアウディ製純EV

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
アウディの純EVコンパクト・クロスオーバー、Q4 eトロンのミドルグレードで最も長い航続距離を持つのが、今回試乗する40。ブランドの純EVとして主力になる、初めてのモデルといえる。

すでにアウディは高価でラグジュアリーなSUVのeトロンと、ポルシェ・タイカンの親戚に当たるeトロンGTをリリースしている。だが手頃な価格で利便性に優れ、より多くの人に欲しいと感じてもらえるであろう、このQ4 eトロンへかける期待は大きい。

アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)
アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)

170psの駆動用モーターに小容量のバッテリーという組み合わせなら、Q4 eトロンは英国では約4万ポンド(616万円)から購入できる。今回試乗したグレードは、203psの駆動用モーターに77kWhのバッテリーが積まれ、それよりも高い。

航続距離はWLTP値で508kmがうたわれ、ポールスター2のロングレンジ版に匹敵する。一方で、テスラ・モデル3やフォード・マスタング・マッハEの最長版には及ばない。どちらも、今回のQ4 eトロンより価格は上だが。

少なくとも英国市場を見渡すと、4万5000ポンド(693万円)以下のグループで見れば、コストパフォーマンスには優れている。最大125kWまで許容する急速充電機能が標準装備となるから、使い勝手も良い。

このQ4 eトロンは、フォルクスワーゲンID.4やスコダ・エンヤックとの兄弟モデルに当たる。プラットフォームは純EV専用のMEBを採用し、ボディサイズはアウディのクロスオーバー、Q3とQ5の中間に当たる。

優れたパッケージングに後輪駆動

Q4 eトロンの自慢は、ID.4にも共通するが、優れたパッケージング。全長4.6mを切るサイズにも関わらず、車内空間はフルサイズSUV並に広い。とても空間効率に優れる設計が施されている。

AUTOCARとして注目したいのが、駆動系のレイアウト。Q4 eトロンのトップグレードとなる50は、前後に1基つづ駆動用モーターを搭載した四輪駆動のクワトロ。だが下位グレードの35と40は、アウディの量産車としてはほぼ初といえる後輪駆動なのだ。

アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)
アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)

ほぼ、と書いたのは、生産数の少ないスーパーカーのR8にも後輪駆動仕様が存在しているから。

内燃エンジンを捨て純EVを新たに生み出すということは、ブランドのレガシーに対する変化を受け入れることにつながる。アウディは、革新に伴うリスクやコストを分担できる、大きなグループに属している。変化を恐れず前進できるのだろう。

改めてQ4 eトロンを眺めてみると、スタイリングは個性的。やや背の高いプロポーションで、Q3やQ5との兄弟感は明らかに少ない。むしろ以前に話題を集めたハッチバック、A2を150%くらいに拡大し、モダンにしたデザインのように筆者は感じる。

FFをベースとするアウディは歴代、フロントのオーバーハングが長めだったが、Q4 eトロンは非常に短い。ボンネットも短く、対してホイールベースとキャビン部分は非常に長い。ウエストラインは高い位置にあり、ボディは肉厚に見える。

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