歴代の最高を融合 ランボルギーニ・アヴェンタドール LP780-4 ウルティマエ ラストは780ps

公開 : 2022.04.15 08:25

ピュアなV型12気筒とのお別れを記念する、アヴェンタドール・ウルティマエ。英国編集部がイタリアで味わいました。

最高を融合させた最後のアヴェンタドール

純粋な内燃エンジンのフラッグシップ・ランボルギーニとは、これでお別れ。アヴェンタドール LP780-4 ウルティマエは、V型12気筒エンジンのみを動力源とする、ブランド最後のモデルだ。

だが、サンターガタで職人が手作りするスーパーカーの中心に、V型12気筒が納められるのは最後ではない。間もなく姿を現すであろうアヴェンタドールの後継モデルにも、採用されている。

ランボルギーニ・アヴェンタドール LP780-4 ウルティマエ(欧州仕様)
ランボルギーニ・アヴェンタドール LP780-4 ウルティマエ(欧州仕様)

それは、ハイブリッド化されるという。でも、ターボは搭載されない。ハイブリッド化を惜しむのはやめておこう。重要な新世代が控えているのだから。とはいえ、フラッグシップ・モデルとのお別れは1つの節目であり、寂しい。

アヴェンタドールの発売は2011年。最高出力700psのLP700-4は、先代のムルシエラゴから2世代分の進化だと、当時のCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏は誇らしげに話していた。

人間工学はドラマチックに改善されていた。鋼管スペースフレーム構造をやめ、カーボンファイバー製のモノコックを採用。まったく新しい、ドライサンプ化された6.5L V型12気筒がその中心部に搭載されていた。

LP780-4 ウルティマエは、そのモデルライフを締めくくる。奇抜なスタイリングの超高価なスペシャルとは違う。英国価格は34万4900ポンド(約5518万円)と、従来からの延長上にある。

これまでの最高を融合させたといえ、最も訴求力の高いアヴェンタドールだと思う。歴代のランボルギーニのV12エンジン・モデルでも、秀作の1台に数えられるだろう。

SVJのエンジン+Sから25kgの軽量化

まずはエンジンルーム内から確認していこう。ガラスパネルが階段状に重ねられたエンジンリッドの内側で、ブロンズ色のカムカバーが鈍く輝く。

搭載位置は低く、エンジンのヘッドまわりでも筆者の膝程度しかない。排気量は6.5Lのままだが、その由来はアヴェンタドール SVJ。最高出力780psを8500rpmで発揮する。レッドラインの、僅か200rpm手前という高回転型だ。

ランボルギーニ・アヴェンタドール LP780-4 ウルティマエ(欧州仕様)
ランボルギーニ・アヴェンタドール LP780-4 ウルティマエ(欧州仕様)

必要な場合にのみ、ハルデックス・クラッチを介してフロントにも駆動力が伝えられる四輪駆動のトラクションを活かし、0-100km/h加速は2.8秒。最高速度は355km/hで、歴代最速のランボルギーニの座を奪った。

シャシーは、基本的にはアヴェンタドール S。しかし、車重はそれより25kg軽い。チタン製のエグゾーストシステムと、センテナリオ風のボディとリア・ディフューザーなどの効果によるものだろう。

7速セミ・オートマティックは、容赦なく変速を敢行するISR(インディペンデント・シフティング・ロッド)という技術を採用。四輪操舵システムも搭載する。

実際に運転した印象は、アヴェンタドール Sと比較して、鋭く速い。Sでも既に十二分のパワフルさを備えているが、イタリアの丘陵地帯のストレートで、ウルティマエは尋常ではない勢いで速度を乗せていく。

それでも、まだアクセルペダルのストロークは沢山残っていた。そのポテンシャルに圧倒されてしまった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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