2番目の量産車はSUV BMW XM プロトタイプへ試乗 4.4L V8のPHEVで750ps 前編

公開 : 2022.05.28 08:25

過去のBMWで最もパワフルな量産モデル

ボンネットの内側に収まるのは、BMW M社が開発したS68型ユニット。改良を受けた、4.4L V型8気筒ツインターボ・ガソリンエンジンだ。新開発の駆動用モーターは、ZF社製のトルクコンバーター式8速ATと一体化されている。

動力性能は、2段階の展開となる。今回試乗した方が、システム総合で652psの最高出力と86.5kg-mの最大トルクを発揮する穏やか(?)な方。これでは足りないという人向けに、750psと101.8kg-mという仕様も用意される。

BMW XM プロトタイプ
BMW XM プロトタイプ

この750psのXMは、過去のBMWで最もパワフルな量産モデルとなる。635psのM5 CSより、115psも力強い。

ちなみにライバルと比較すると、電動化されていないが、ランボルギーニウルスは650psと86.5kg-m。ポルシェカイエン・ターボGTは640psと86.5kg-mが与えられている。BMW X6 Mコンペティションは、625psと76.3kg-mだ。

S68型ユニットは、最近発表された X7 M60 xドライブと同様のチューニングも受けている。レブリミットは7200rpmに設定され、新しいクランクシャフトやオイルポンプ、ターボチャージャーなどが組まれるという。

この甚大なパワーは、BMW M社独自チューニングのxドライブ・システムを介し、前後のタイヤへ伝えられる。もちろん、前後のタイヤ間でパワー分配の調整も自在だ。

まだ詳細は明らかではないものの、XMは0-100km/h加速3.6秒、最高速度305km/hを誇る、ランボルギーニ・ウルスを凌駕するだろうとヴァン・ミールは予想する。「純粋なMです。電動化技術により、ラインナップを次の次元へと引き上げます」

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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