2022年版 世界最高のスポーツカー トップ10 ドライビングの世界へ誘う魅力的なモデル

公開 : 2022.07.02 18:05  更新 : 2022.08.10 21:46

2. ポルシェ718ケイマンGTS 4.0 / ボクスターGTS 4.0

ランキングトップはポルシェの独占となったが、やはり同社はセンセーショナルなスポーツカーの作り方を知っている。批評家の声に応え、2019年に718ケイマン/ボクスターにフラット6を搭載する決断をしたことで、ベースをはるかに超える価格の派生モデルが誕生した。

より手頃な4気筒の718がエントリースポーツモデルとしての存在感を示し続ける一方で、6気筒の718はハイエンドの大物スポーツカーとして羨望の眼差しを集めている。

2. ポルシェ718ケイマンGTS 4.0 / ボクスターGTS 4.0
2. ポルシェ718ケイマンGTS 4.0 / ボクスターGTS 4.0

ポルシェの最新型6気筒自然吸気ボクサーエンジンは、公道走行可能なスポーツカーで求められる性能を十分に発揮しながら、素晴らしいスムーズさとレスポンス、そして8000rpmという高回転を実現しており、ドライバーに喜びを与えてくれる。6速MTは、7速パドルシフトATに比べ、異常にロングフィーリングなギアリングのため、魅力にやや欠ける一面もある。

718の美しく整ったハンドリング、驚くほどリニアなレスポンス、スピードに負けないボディコントロールは、今や広く賞賛されている。シャシー能力を超えるほどのパワーを持つスポーツカーが好きな人、あるいはダイナミックな走りに挑戦したい人なら、GTS 4.0は「最高すぎる」とさえ思うかもしれない。

このリストの他のモデルと比較すると、エレガンスや高級感は少し不足しているかもしれない。しかし、その使い勝手の良さは一流で、少なくとも今のところは、そのパワートレインや乗り心地、ハンドリングなどあらゆる点で優れていると考えることができる。

3. ロータスエミーラ

ロータスにおける内燃機関の最後の砦。新型エミーラは、その肩に多くのものを乗せて走る。そして素晴らしいことに、この新参者はエキゾチックなルックスからロータスらしい伝統的なハンドリングまで、非常に望ましいエレメントを備えてくれている。

また、ロータスとしては前代未聞の豪華さと質感を誇るインテリアや、最新のガジェットを数多く搭載している。エヴォーラよりも乗り降りがしやすく、収納も充実しているので、実用性も十分。日常的に使えるスポーツカーなのだ。

3. ロータス・エミーラ
3. ロータス・エミーラ

しかし、この使い勝手のよさと洗練性には代償がある。エミーラの車重はロータスらしくない1440kgで、ポルシェ・ケイマンGTS 4.0よりも重いのである。トヨタ製3.5L V6スーパーチャージャーは、6速MTに助けられているとはいえ、期待されるほどの力強さは感じられない。しかし、0-100km/h発進加速を4.3秒でクリアするなど、その速さは期待を裏切らない。

さらに重要なのは、コーナリングでロータスらしい走りができることだ。エリーゼのような軽快さはないが、優れたバランスとダンピングを備えており、他車が苦労するような路面でも呼吸するように走る。ステアリングはクイックでフィーリングがよく、機敏にカーブに飛び込み、不安なバンプを受け流す能力がさらに自信を深めてくれる。

エミーラが真に偉大な存在となるには、あと数回の開発調整が必要なようだが、ブランド最後の内燃スポーツカーとしてはふさわしいモデルと言えるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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