BMW 5シリーズ・グランツーリスモ(2009年)

BMWは何十年もの間、GTという名称を使うことを控えていた。例外として、1960年代のグラースGTを発展させたBMW 1600 GTがあるものの、それ以降はほとんど縁がなかった。

しかし、2009年のフランクフルト・モーターショーで5シリーズ・グランツーリスモが発表されると、状況は一変する。この場合、「GT」は標準より室内が広く、2種類の開き方ができるテールゲートを備えたクルマであることを意味している。

BMW 5シリーズ・グランツーリスモ
BMW 5シリーズ・グランツーリスモ

2013年に発表された3シリーズ・グランツーリスモは、5シリーズ・グランツーリスモとほぼ同じ方程式を踏襲している。5シリーズ・グランツーリスモは6シリーズ・グランツーリスモにバトンタッチしたが、現時点ではいずれも後継車は登場していない。

ヒョンデエラントラGT(2013年)

ヒョンデは頻繁にGTというグレードを設定している。しかし、2013年にエラントラGTを北米市場に投入するまで、その名を知らしめることはなかった。エラントラGTは、他の市場では「i30」として販売されているハッチバック車で、欧州などでは競争力がある。

しかし、エラントラGTは、遊園地のボートにGTのエンブレムをつけるようなもので、違和感が拭えない。

ヒョンデ・エラントラGT
ヒョンデ・エラントラGT

メルセデスAMG GT(2014年)

メルセデス・ベンツのGTといえば、サーキット向けのレーシングカーを思い浮かべるのが常であった。しかし2014年、メルセデスAMGからシンプルにGTと名付けた2ドアモデルが発売。ポルシェ911とのストリートファイトに挑んだ。

GT S、GT C、GT Rと徐々にラインナップは拡大し、ハードコアなブラックシリーズも設定された。GT 4ドア・クーペというEクラス由来のモデルも登場している。

メルセデスAMG GT Rプロ
メルセデスAMG GT Rプロ

キア・スティンガーGT(2017年)

キアが2011年のフランクフルト・モーターショーで「GTコンセプト」を発表したとき、少なからぬ人々が首をかしげた。多くの人はこれを単なるデザインスタディと見なしたが、世間から好意的な反応を得たとして、市販化が決定される。2017年にデビューしたスティンガーGTは、その名にふさわしいバイタリティを持つクルマであり、キア初の本格GTカーと言える。

キア・スティンガーGT
キア・スティンガーGT

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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