乗降はまるで戦闘機 KTM レース由来の軽量スポーツカー、クロスボウGT-XR公開

公開 : 2022.09.08 18:25  更新 : 2022.12.12 14:30

バイクの製造で知られるKTMは、レーシングカーをベースとした公道向け四輪車「クロスボウGT-XR」を発表しました。アウディの2.5L 5気筒エンジンをリアに搭載し、最高出力500psを発生します。

戦闘機のようなキャノピー装備

オーストリアのKTMは、レーシングカーのクロスボウGT2をベースとした公道向けモデル「クロスボウGT-XR」を発表した。

2008年からさまざまなタイプが販売されているクロスボウに続く、KTMにとって2台目の公道向け四輪車となる。

KTMクロスボウGT-XR
KTMクロスボウGT-XR    KTM

GT-XRの足回りの多くはレース仕様のGT2と共通で、ダラーラ設計のカーボンファイバーモノコック(重量80kg)がベースになっている。FIA公認のスチール製ロールケージが組み合わされ、車両重量は1130kgに抑えられている。

カーボンファイバー製の「戦闘機」風のキャノピーから乗降でき、サイドの小さなウィンドウはフルオープンにすることが可能。ステアリングホイールはGT2と同じ取り外し可能なものが装備される。

年間100台以下の少量生産

アウディRS3にも搭載されている2.5L 直列5気筒エンジンをリアにセットし、最高出力500psと最大トルク59kg-mを発生。GT2(608ps、73.4kg-m)からはデチューンされている。レッドゾーンは7000rpm。

KTMによれば、低回転域から高いトルクを発揮し、0-100km/h加速3.4秒、100-200km/h加速6.9秒を達成できるという。最高速度は280km/hに達する。

KTMクロスボウGT-XR
KTMクロスボウGT-XR    KTM

このパワーとトルクは、7速シーケンシャル・トランスミッションとリミテッドスリップディファレンシャルを介して、リアアクスルに伝達される。

エクステリアはGT2同様にエアロダイナミクスに重点を置いており、公道モデルでは「世界初」だというKTMの新しいエアカーテンシステムも導入されている。このシステムは、地面効果により路面への追従性を高めるために開発されたものだ。

新型クロスボウGT-XRの価格は、28万4900ユーロ(約4700万円)から。KTMはAUTOCARに対し、クロスボウのR、RR、GT4、GT、GTX、GT2、そしてGT-XRを含め、各仕様を年間最大100台を生産する予定であると述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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