後席の快適性を最優先 メルセデス・マイバッハEQS 680 SUV ブランド初のBEV登場

公開 : 2023.04.18 08:45

メルセデスの大型SUV、EQS SUVにマイバッハ仕様が登場。最上級のラグジュアリーさを追求したインテリアが特長といえます。

超高級ブランドの新時代を切り拓く

メルセデス・マイバッハとして初となるバッテリーEV(BEV)は、収益性重視といえる、最大級のSUVからスタートした。ここから、ドイツの超高級ブランドの新時代を切り拓くことになる。

メルセデス・ベンツEQS SUVを一層ラグジュアリーに仕上げた、フラッグシップモデルとなるのが、新しいメルセデス・マイバッハEQS 680 SUVだ。オーダーメイドの最上級BEVを提供することで、このカテゴリーでの揺るがない地位の構築が期待される。

新型メルセデス・マイバッハEQS 680 SUV(海外仕様)
新型メルセデス・マイバッハEQS 680 SUV(海外仕様)

この原形は、2021年のミュンヘン・モーターショーで発表されたマイバッハ・コンセプトEQSとなり、主なライバルはベントレーやロールスロイスになるだろう。2022年の販売台数、32万8000台へ、さらに2万3000台を上乗せしたい目論見だ。

「伝統豊かな高級ブランドから、電動化へ意欲的な未来のブランドへと、メルセデス・マイバッハが変革することを象徴しています」。と、マイバッハとAMG部門を担当する、メルセデス・ベンツのフィリップ・シーマー氏はコメントを述べている。

EQS 680 SUVには2基の駆動用モーターが搭載され、合計で最高出力668psと最大トルク96.7kg-mを発揮。駆動用バッテリーは108.4kWhで、航続距離は600kmがうたわれる。四輪駆動が標準だ。

ちなみにこれは、メルセデス・ベンツEQS 580 SUVと比較して、124psの増強。航続距離は8kmほど短い。

EQS SUVをベースに更にクラス上の内装

マイバッハとして、最も注目すべきはインテリア。ダッシュボード全面を覆うタッチモニター、MBUXハイパースクリーンも含めて、既に不足なく豪華なメルセデス・ベンツEQS SUVをベースに、更にクラス上の内装が目指されている。

自然由来の素材でなめしたナッパレザー・エグゼクティブ・シートや、ブルメスター社製の4Dサラウンドシステムを採用。深い艶のクロームメッキ・トリムが、車内全体にあしらわれる。

新型メルセデス・マイバッハEQS 680 SUV(海外仕様)
新型メルセデス・マイバッハEQS 680 SUV(海外仕様)

リアシート側では、フロントシート裏面の11.6インチ・エンターテイメント・モニターや、ウッドトリムで仕立てられたワイドなセンターコンソールなどを装備。シルバーのゴブレットが付く、冷蔵庫も利用できる。

シート自体にも、ベンチレーションとマッサージ機能を内蔵。肩まわりや首もとにもヒーターが備わる。

スタイリングでは、マイバッハの特長といえるツートーンカラーのボディ塗装と、随所に施されたクロームメッキ・トリムで差別化。ひと目で、他とは違うとわかるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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