クルマ漬けの毎日から

2017.10.09

後悔なきクルマ生活のすゝめ クロプリー編集長コラム

デザイナーだって、やり直したい時がある

ランドローバーのデザイン部門のトップ、ジェリー・マクガバンに会って2時間ほど取材をし、じつに楽しい時間を過ごした。マクガバンは立場上よく取材を受けるが、彼の個人的なカーライフやクルマとの関わりについてはあまり報じられていない。

 
マクガバンは他のデザイナーとは少し異なり、打ち解けて個人的なことを話してくれるまでに少し時間がかかる。だが、足をすくわれるような質問はされないといったん分かると、ユーモアを混じえて気さくに話し、自分の功績にはとても控えめな素顔を見せてくれる。

過去にデザインしたクルマの小さな欠点についても話してくれたので、わたしは夢中になって彼の話を聞いた。おそらくどのデザイナーにも、できることなら修正したいデザインがあるのだろう。彼の場合は、フリーランダーMk1のクラムシェルボンネットのラインだった。

 
マクガバンの目には、ボンネットのリア方向への高さが十分ではないためにラインが曲がっているように見えるのだと言う。フリーランダーMk1はずっとわたしにはお気に入りのクルマだが、完璧を目指すマクガバンにとっては、今後も納得のいかないデザインのクルマであり続けるのだろう。

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)
 
 

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