社会人1年目、ポルシェを買う。

2020.02.15

【社会人1年目、ポルシェを買う。】第103話:男ふたりでホイール磨いて。そして壊れる。

最高の気分で試走会 そして壊れた

ちかくのデニーズまで走った。キンと冷え切った駐車場にたたずむシャカヨン号の足元を、電灯が照らす。

フックスホイールでよかったなと思う瞬間だ。リムのシルバーの部分が、磨いた甲斐あって、キラリと輝いている。

自己満ばんざい!

あつあつのドリアを掻き込んで、もういちどホイールを見たくなった。滞在もほどほどに駐車場に戻って、ふたりでニヤニヤしながらホイールを眺めた。

行っちゃう? ということで、いつもの首都高へ。筒井さんが運転した。

「ホイールがぴかぴかになったから、走りも軽くなった気がする」(筒井さん)

「やっぱりそう思う!? 実は僕も……」

もうアホである。

パーキングに停めてはホイールを眺め。期待以上に気持ちがフレッシュになった。

最高の気分のまま、筒井さんを送り届けるために、いちど筒井邸に戻り、駐車場に停めようとしたところ。

僕:「あれ……」
筒井さん:「ん……」
一同:「……」(真顔)

シフトノブが1速に入っているのに、半クラ状態でもクルマが前に進まない。ためしにリバースにいれて後退しようとする。状況はおなじ。

ゆっくりクラッチを離していくと、あるところでガックンとエンストする。

撃沈……。

家の前だったのが幸い、筒井さんの妹さんが召喚され(夜中に本当にごめんなさい)、ハンドルを握ってもらい(おばかなお兄さんたちに巻き込んでしまい、ごめんなさい)、僕と筒井さんで安全なところまで押す。

「大丈夫ですよ! 慣れてますから」という、妹さんによる謎のなぐさめとともに、シャカヨン号は筒井邸でひとまず休むことになった。

午前3時の出来事である。

※今回も最後までご覧になってくださり、
 ありがとうございます。
 
 ふだんやらないことをすると、
 こんなことになるジンクス。

 どうなることやら……。

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記事に関わった人々

  • 上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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