Juju(野田樹潤)ブログ

2021.05.19

【Juju(野田樹潤)ブログ】第53話:デンマークF4開幕 滑り出しは上々です!

事件は開幕ラウンド最終レース直前に

第2戦のスタート順は最初のレースの結果を逆にしたリバースグリッドなのでわたしは6番手。雨が降っていたのでレインタイヤで挑みました。

スタートで順位を上げ、そのあとも順調にオーバーテイクを重ねて2位まで浮上。

トップはまたしてもフー選手で、とりあえずアタックしてみると、やっぱり当ててきました。もう心の準備ができているので、リタイヤに追い込まれるようなことにはなりませんでしたけどね。当然監督からも「残り周回少ないし、無理するな」と。

そういえばこのレースでファステストを記録したのは、今年からデンマークF4選手権に参戦することになったエマーソン・フィッティパルディJr選手。

そう、あのエマーソン・フィッティパルディさんの息子さんなのです。ライバルですね!

エマーソン・フィッティパルディさんと、エマーソン・フィッティパルディJr選手。 写真:FORMULA SCOUT

さてさて、事件は開幕ラウンドの最終レースがおこなわれる直前に起きました。

なぜか今回のレースでは、予選の前に装備品のチェックがなかったのですが、それが第3戦の前になって急遽おこなわれたのです。

そこでわたしのグローブに開いていた小さな穴を指摘されたのです。

この日のレース前には穴なんてなかったのに! しかもラウンドの途中で! なんて文句を言ってもしょうがない。わたしは6番グリッドまで降格させられてしまったのでした。

昨シーズンと違う 2021年の考え方

第3戦がスタートした時はドライだったのに、すぐに雨が降り出しました。

全員ドライタイヤなのでレインタイヤに替えたいのですが、レース時間が短いのでピットに入るとその時点で勝負権がなくなってしまう。しかも雨はどんどん強くなっていって、どしゃ降りという感じ。

もうレインタイヤでもコース上に留まっているのが難しいほどのサバイバルコンディションでした。

ところがわたし、すごくいいリズムで走れていたんです! スルスルッと2番手まで上がって、またしても、トップを走るフー選手の真後ろにつけました。

でも水煙がすごくて、水たまりの位置を読み違えてしまいコースアウトしてしまいました。サンドトラップにつかまってしまい、そこでわたしのレースは終了。

無線で「あ~悔し~、〇✕△~」と大声で叫んでしまいました。

でも後になって考えると、グッと我慢して2位に入った1、2レースよりも、3レース目は思いっきり走れたから楽しかったですね。

もちろん結果がついてくればさらに良かったですが、それでも今回の第1ラウンドは2位、2位、リタイヤという結果。

チャンピオンシップを考えればいい位置に付けていると言っていいと思います。

デンマークF4選手権の第2ラウンドは6月12〜13日にスウェーデンのストルップ・レースウェイでおこなわれます。

今度はポールを取って勝ちたい! でも落ち着いていきますよ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    Juju(野田樹潤)

    Juju Noda

    2006年生まれ。3歳でカートを始める。経験を積み、9歳で最年少デビューを果たしたFIA-F4マシンでは11歳で「U-17大会」に出場。2018年にはF3マシンに挑戦し、2020年はデンマークF4参戦デビューウィン。2021年はアメリカF4 USとデンマークF4。2022年は「Wシリーズ」ドライバーオブザイヤーを獲得。2023年に獲得したユーロフォーミュラのウィナー、ZinoxF2000のチャンピオンはいずれも女性初。2024年日本最高峰レースのスーパーフォーミュラに史上最年少、日本人女性初のデビューを果たす。目標は「日本人初の女性F1/フォーミュラEのドライバーになって、チャンピオンになること」
  • 編集

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。
 
 

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