【飯田章と吉田拓生が吟味】MC20チェロとグランカブリオ 2台のオープン・マセラティから仰ぎ見るブランドの今
公開 : 2025.06.02 11:05
グランカブリオ、数値化できない贅沢

レーシングカー作りに端を発するマセラティだが、そのロードカーは長距離を快適かつスポーティに走破するキャラクターを是としてきた。2ドアのオープンモデル、『グランカブリオ トロフェオ』はその最新版である。

いつもは半日ほどの試乗をもとに原稿を書くことが多い筆者だが、昨年終わりごろに上陸を果たしたグランカブリオは数回に分け、かなりの距離を走らせている。そして様々なシチュエーションで走らせて感じたのは、『本当の贅沢』だ。数値化できない心地よさ、そしてドライブする楽しみに溢れていたのである。

公道で最高出力550psのネットゥーノを搭載するグランカブリオ トロフェオを走らせても、多くのドライバーがその性能をフルに発揮するのは難しいだろう。

しかし、ラグジュアリーな性能は数値化できるようなものではない。余裕を持ったパワーやスタビリティ、懐の深いエアサスやLSDをはじめとする電子制御の数々。それらの下支えが、染み入るように乗り手を満ち足りた気分にさせてくれるのだ。

そして、信頼できるACCを頼ってロングドライブに興じ、あるときふと発見する『贅沢』。
然るべきタイミングで幌を開け放つと、引き締まったステアリングフィールとしなやかさを感じさせてくれる乗り心地に、頬で風を感じるオープンエアドライブが加わる。このコラボレーションこそが、グランカブリオの真骨頂だ。

まさに、人生を豊かにしてくれる1台なのである。





























































