アストン マーティンDBS vs フェラーリ599 価格は互角、走りは? 後編

公開 : 2018.01.27 17:10  更新 : 2018.01.27 18:51

アストンとフェラーリ、当時のフラッグシップ同士が英国を舞台に繰り広げる対決の後編です。果たしてDBSは、フェラーリに対抗しうる、そしてヴァンキッシュに代わる旗艦たりうる実力の持ち主だったのでしょうか。AUTOCAR JAPAN 2008年6月号よりの再録です。

AUTOCAR JAPAN誌 2008年6月 61号

もくじ

前編
アストン動乱期に登場したDBS
DBSへの評価は不当に低いのか?
DBSは高いか安いか
一枚上手の動力性能を誇る599
前哨戦は599の圧勝

後編
599のインテリアは文句なし
スムーズなDBSとナーバスな599
身軽で安定したDBSの走り
エンジンのパフォーマンスで決着
正統なるアストンの旗艦たる実力

599のインテリアは文句なし

フェラーリ599に乗り込んだ瞬間、DBSが犯したいくつもの過ちが歴然としてくる。599の室内は統一感にあふれ、ドライビングポジションは優秀で、エルゴノミクス的にも特に不満はなく、全方向の視界もDBSよりも良好だ。

左右のフェンダーの上端が横幅の目安となるから長いノーズの先端が今どこにあるかも把握しやすく、より自信を持って走らせられる。


 
599がなんといっても素晴らしいのは、とてもスペシャルなクルマに感じられる点だ。室内の雰囲気と目の前に広がる光景がしっくりときて自然に感じられ、乗り込んだ瞬間からとてもいい気分にひたれる。

この点において、フェラーリ599とアストンDBSはまるで違う。おかげでドライバーはすぐに599に親近感を覚える。これはDBSでは考えられないことだ。
 
まさに本物の雰囲気を漂わせる599の室内に比べ、DBSの室内はどこか中途半端な感じが否めない。リアのスペースも、ほとんど実用に耐えないシートなのか、荷物のためのスペースなのかがはっきりしない。

その点でもフェラーリ599はフロントシート後方のスペースの目的は明確で、トランクを補助する荷物置き場となっている。トランク自体もDBSより若干だが広い。

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