アルピナB8 4.6は、なぜ「例外」なのか V8ねじ込むために「あの手この手」

2019.10.26

100字サマリー

「アルピナ」。ふしぎな響きをもった言葉です。それは、このブランドそのものが、特異なヒストリーを歩んできたからでしょう。なかでもB8 4.6は「例外」。ヒストリーを遡るとともに、B8 4.6にフォーカスします。

もくじ

そもそもアルピナとは? あらためて
日本のアルピナ/唯一の例外B8 4.6
V8をねじ込むため「あの手この手」

そもそもアルピナとは? あらためて

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)

いきなり「このクルマはB8 4.6です」と言われて、オォ!と声を上げるのはよほどのマニアだと思う。

「そもそもアルピナってどんなクルマなの? パッと見BMWにしか見えないけど」というのがよくある反応に違いない。

自動車メーカーとなる前のアルピナはチューナーとしてレース活動にも積極的に関与していた。BMWは3.0CSLによるツーリングカー・レース活動の一切をアルピナに任せていた。3.0CSL、通称「バットモビル」のフロントウインドーにはALPINAの文字が入れられている。  出典:アルピナ
自動車メーカーとなる前のアルピナはチューナーとしてレース活動にも積極的に関与していた。BMWは3.0CSLによるツーリングカー・レース活動の一切をアルピナに任せていた。3.0CSL、通称「バットモビル」のフロントウインドーにはALPINAの文字が入れられている。  出典:アルピナ

そこで今回はしっかりアルピナ何たるか、から書き進めていくことにする。

アルピナ社は1965年、アルピナ・ブルカルト・ボーフェンジーペン有限&合資会社として誕生している。

現在ではドイツの小さな自動車メーカーとして認められているアルピナ社だが、設立された当初はチューナーとしてBMW車を手掛けその評価を高めていた。

もちろんアルピナ・チューンのエンジンやマシーンはモータースポーツの世界でもすぐに頭角を現し、70年代に入るとBMWから3.0CSLによるツーリングカー・レース活動を任されることになる。

1978年にブッフローエに自社工場を設けたアルピナ社は、そこでBMWをベースにした市販コンプリートカーの製造を開始している。

チューナーから自動車メーカーへと華麗な転身を遂げたのである。

アルピナ社の優れた仕事はBMW本社も認めている。同社のコンプリートモデルにはBMWの新車保証が適用され、BMWディーラーでメンテナンスを受けられる。

アルピナは自らの卓越した技術によって自動車世界で唯一とも言える特権を勝ち取っているのだ。

 
最新試乗記