インテリアの質感向上 日産ジュークに改良新型、使い勝手と快適性を重視

公開 : 2024.02.16 06:05

欧州日産が現地で大人気の小型クロスオーバー「ジューク」の改良新型を発表。定評ある外観は変わらず、インテリアの質感と使い勝手向上を図る。新色のイエローも追加。

欧州日産のヒットモデル、改良へ

日産自動車の欧州部門は2月14日、小型クロスオーバー車のジュークの改良新型を発表した。インテリアを大幅に刷新し、今年後半に現地で納車開始の予定だ。

第3世代となる現行型ジュークは発売5年目を迎え、昨年は英国で過去最高の3万1745台を販売するなど、高い人気を誇る。今回の改良は、主にインテリアの質感と使いやすさの向上の重点を置いたものとなる。

日産ジューク 改良新型
日産ジューク 改良新型    日産

新しい内装材を導入し、フィット感や仕上げの向上を図ったほか、タッチスクリーンの大型化やスマートフォン接続機能の強化など、アップグレードは細部にまで至る。

欧州日産のアシスタント・チーフ・エンジニアであるステファン・ガンディ氏は発表会で、「ジェット戦闘機の中にいるような感覚にしたかったんです。乗り込むと、すべてがすぐそばにある。スクリーンの位置や向きを工夫することで、感情を揺さぶることができるんです」と語った。

グレード展開も見直された。新たな最上位グレードである「Nスポーツ」を筆頭に、「テクナ」、「アセンタ・プレミアム」、「Nコネクタ」と続く。従来のエントリーグレード「ヴィシア」は、総販売台数のわずか1%に過ぎないため廃止された。

インテリアの質感向上

タッチスクリーンは従来の8.0インチから12.3インチ(標準装備)に拡大され、メニュー画面にはよく使う機能にすぐにアクセスできるウィジェットが追加された。また、移動中でも使いやすいようにドライバーに向かって8度の角度がついている。

エクステリアとしては、新しいデザインのアルミホイールと、ハイブリッド車には転がり抵抗の低いタイヤが採用されているものの、これまでと大きな違いはない。

日産ジューク 改良新型
日産ジューク 改良新型    日産

エクステリア・デザインをほとんど変えない理由について、日産デザイン・ヨーロッパのマシュー・ウィーバー副社長は次のように答えた。

「研究開発との関係もあります。エクステリアはこのままでもかなり象徴的で、例えば、4灯式のフロントライトは今でも際立っています」

「路上によく馴染み、お客様からのフィードバックも好意的なものでした。わたし達は何度も何度も検討してきましたが、コストをかけるのであれば、インテリアでそれを示した方がいいと思ったのです」

Nコネクタ以上のグレードには、新しい12.3インチのデジタル・インストゥルメント・ディスプレイが導入され、3Dエフェクトのテーマ設定やナビ表示機能などが備わっている。

Nスポーツには、開発に2年を費やしたという新色のイエローがボディカラーに設定される。インテリアでもアクセントとしてイエローが添えられ、シート座面にも同色のステッチが施される。

その他、グローブボックスが大型化し、ハンドブレーキは電子制御式が標準となり、ハイブリッド車のEVモードボタンは手の届きやすい位置に移動するなど、使い勝手の向上を図っている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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