リーフとの違い明確に 日産、欧州向け新型『ジューク』 好みの分かれる個性派デザイン採用

公開 : 2025.11.13 07:05

日産は新型EV『ジューク』の公道テストを開始しました。2026年発売予定で、リーフとサイズが近いものの「好みの分かれるマーマイト的なデザイン」になるとのこと。走りにおいてもキャラクターの差別化を図ります。

クセのあるコンパクトSUV

日産は、欧州市場向けに展開する新型EV『ジューク』の公道テストを開始した。新型リーフとは異なる大胆なデザインを採用し、来年発売予定だ。

新型ジュークは、フォード・プーマGen-EやキアEV3への対抗馬として、今後数か月以内に英国サンダーランド工場での生産を開始する。欧州で最も人気のあるSUVのフル電動モデルとして、日産のEV販売拡大において重要な役割を果たすことになる。

新型『ジューク』の予告画像
新型『ジューク』の予告画像    日産

同工場では欧州向けのリーフも生産されている。リーフは3代目でハッチバックからクロスオーバーへと進化し、全長4350mmと、ジュークと非常に近いサイズである。このため、両モデルがどのように差別化されるのかが注目される。

日産のチーフ・パフォーマンス・オフィサーを務めるギョーム・カルティエ氏はAUTOCARに対し、同社のSUV購入者層は「まったく異なり、共通点はない」と述べた。

カルティエ氏によると、両モデルは完全に「異なる顧客層」をターゲットとしており、日産の市場調査では購入者の間で「ためらい」は見られないという。

例えば、リーフと現行キャシュカイもほぼ同サイズだが、この2台は日産のラインナップ内でまったく異なる位置付けがなされている。

「一方はSUV、もう一方はクーペセダンに近い。一方はeパワー車、もう一方はEVです」とカルティエ氏は説明する。「そこにジュークが加わりますが、ジュークはマーマイト的な(乗る人を選ぶ)クルマです」

カルティエ氏は、ジュークEVのデザインは意図的に好みの分かれるものになると述べた。これは過去2世代と同様で、同社の他のモデルとの差別化を図ると同時に、成長が続くEVクロスオーバー市場で存在感を示すためだ。

「『すごい』と言う人もいれば、『いや、自分には合わない』と言う人もいるでしょう。そういう意味で、このクルマは他と比較されることはないと思います」

カルティエ氏は、リーフ、キャシュカイ、ジュークそれぞれに異なる「市場セグメント」を割り当てるにあたり、価格設定、パワートレイン、仕様といった面で差別化できるとの考えを示した。「しかし、わたしはもっとシンプルに考えています。ジュークとキャシュカイが重ならないようにし、ジュークはマーマイトのような存在にしたい」

走りのキャラクターでも差別化

スペインで目撃された新型ジュークのプロトタイプからは、現行モデルと似たプロポーション、急勾配のルーフライン、バイザー形状のサイドウィンドウといった特徴的な要素が確認できた。リーフやアリアとは明らかに異なるデザインになることは明白だ。

以前公開された公式プレビュー画像では、独自のライトシグネチャーと、2023年に発表されたコンセプトカー『ハイパーパンク』のような、大胆に強調されたボディラインを持つことが明らかになっている。

欧州で販売される現行型『ジューク』(画像)は2代目にあたる。
欧州で販売される現行型『ジューク』(画像)は2代目にあたる。

ジュークEVはリーフと同じCMF-BEVプラットフォームを採用し、バッテリーとモーターも共有すると予想される。したがって、航続距離は560km以上、最大217psのシングルモーターの搭載が見込まれる。

日産欧州部門の研究開発責任者デビッド・モス氏は以前、リーフとの違いを明確化して「ダイナミック」なキャラクターを打ち出すため、専用のシャシー構成を採用する可能性を示唆していた。

「車体が大きくなれば乗り心地とハンドリング特性も変化します。また、セグメントが異なる場合、サスペンションも変更する可能性があります」とモス氏は述べた。

日産は以前、ジュークEVの価格を現行の内燃機関モデルと同等の約2万1000ポンド(約420万円)に設定する方針を示したが、これは難しいと認めている。

正確な発売時期はまだ明らかにされていないが、日産は現行の内燃機関モデルの生産を延長し、EVと並行販売する構えである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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