大人がレゴで「スポーツカー」を作るとこうなる 90分の真剣勝負 問われる記者のセンス

公開 : 2025.01.07 18:05

フェリックス・ペイジ – E-dirty M3

僕(フェリックス・ペイジ)は、エンジニアリングの才能が全くないことを、本質的にはズルをして補おうとした。

このチャレンジのために探し回ったレゴの山は、僕の子供時代の寝室から解放されたものだった。つまり、プライヤー氏とフィリップス氏と会う前に、僕は2、3日かけてゲームプランを練る時間があったということだ。それが役に立ったかどうかは別として。

完成した3台のマシン。左の白いのがフェリックス・ペイジ記者の「M3」。
完成した3台のマシン。左の白いのがフェリックス・ペイジ記者の「M3」。    AUTOCAR

僕は、従来のレゴブロックは、1980年代のクルマに共通する角ばったシルエットを再現するのに適していると推測した。しかし、僕の不器用さや独創性の欠如により、その時代の有名な技術革新を作品に取り入れることができないため、よりシンプルな、あえて言えば純粋なデザインを目指す必要があった。

だから、まずはBMWのE30型M3を基本的に再現することから始めた。ミュンヘンが生んだ偉大なスポーツセダンの直線的な3ボックスシルエットは、理論的には「従来」のレゴで再現するのが簡単なはずで、最初の30分ほどはかなり順調に進んだが、巨大な浴槽がみるみる空虚になり、時計の針が2倍の速さで進んでいるように感じられた。ど、どうしよう……。

問題は、自分が何をやりたいことついて、あまりにも硬直した考えを持っていたことだと思う。そして、その考えを貫くあまり、遊び心や創造性をほぼ完全に犠牲にしてしまったのだ。

例えば、典型的な1×6のブロックなど、正しい色のブロックを見つけ、それが何であれ、シル強度を高めるため、あるいはアクスル取り付けポイントとして、あるいはフロアパネルの中央に無意味に取り付けるなど、何としてでも組み込むようにした。

フィリップス氏がトライアルバギーのリアトレッドを細かく調整し、プライヤー氏がジオラマに適した植物を調達する一方で、僕は無意味にサイドウィンドウを追加したり、ナンバープレートのマウントを探したりしていた。

だから、レビューを読むのはかなり辛い(特に「4位」という評価は)が、少なくとも評価は公平だ。

魅力的でシンプルな「ハイパーバギー」や、純正のレゴキットのようにうまく組み立てられたヒルクライマーの隣に並べられた僕のスーパーサルーンは、幼稚で、計画性がなく、バランスが悪い。

大きなホイールを履かせれば、もう少し良くだろう。ライバルたちがテクニックのパーツを革新的に活用しているのを見ると、時代に合ったパーツに限定しなければよかったと思うが、結局のところ、何よりも僕が抑制的になってしまったのは、革新よりも模倣を試みたからだと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 語り手

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 語り手

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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