上手く交渉すれば思っていた以上の金額も?元国産ディーラー営業マンが語る新車値引き交渉術

公開 : 2025.10.14 12:05

値引きよりも大事なこと

もちろん、これらの方法は万能ではない。なぜなら、最近では車両価格の値引きをしないブランドやモデルがあるからだ。

ただし、車両価格の値引きがない場合でも、オプションの値引きや下取り車の査定額アップなどによって実質的な値引きをしてもらえる可能性がある。ブランドやモデルを問わず、一度は値引き交渉を持ちかけるのは有効だ。

長いお付き合いになるセールス担当者とは、信頼関係を築きたいもの(写真はイメージです)。
長いお付き合いになるセールス担当者とは、信頼関係を築きたいもの(写真はイメージです)。

ちなみに、「値引きの話をするとケチな人に見られる」という心配があるかもしれないが、この点についてはさほど気にすることはない。

なぜなら、セールス担当者はその場の購入金額を見ているだけではなく、購入後から始まるカーライフのお手伝い(点検やメンテナンスなどのサービス入庫や乗り換えなど)をすることも考えて販売をしているからだ。つまり、長い目で見ているということ。

これは購入する側にも同じことが言える。筆者がセールス担当として勤めていたときも、「何かあったらすぐに相談に乗ってくれるという人柄の良さに惹かれて、いつも同じ人からクルマを買っている」というユーザーを見てきた。

値引き額よりもセールス担当者の人柄でクルマを買う、つまり、購入後の相談にのってくれるカーライフアドバイザーを得る、という視点で見れば、金額にかかわらず納得できる買い物ができることになる。

「納車を誕生日に合わせたい」、「車検を旅行前に終えたい」など、こちらのリクエストに全力で寄り添ってくれる姿勢は、やはり嬉しいもの。

結局、『この人から買いたい』と思えるセールス担当者を見つけることこそが、クルマ購入の肝だと言えそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    齊藤優太

    Yuta Saito

    1991年生まれ。大学卒業後、某国産ディーラー営業職、自動車教習所の指導員、中古車買取業者、タクシードライバーと、クルマ関連の職を転々とし、2020年にフリーランスとなる。現在もクルマのことを学びながら、さまざまな媒体を通じて情報を発信している。普通自動車第一種教習指導員、普通自動二輪指導員、応急救護指導員、運転適性検査指導員、普通自動車第二種運転免許、中型自動車運転免許など、多くの国家資格を保有。

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