【2026年の大本命】CセグメントSUV『ジープ・コンパス』が3世代目に進化!飯田裕子が見て乗って触れて楽しめる1台と太鼓判

公開 : 2025.12.30 11:25

一目で大変身を遂げたことがわかる

ボクシーなフォルムから一目で大変身を遂げたことがわかるデザインは、7スロットグリルや台形のホイールアーチといったジープの歴史を尊重しながら、オフロード性能とボディの保護という相反する要件を両立している。

ボディ下部には耐キズシールドや強化バンパーをデザイン的に採り入れ、さらに今回レベル2の運転支援技術も採用した車両のレーダーを高い位置に変更するなど、丁寧な設計が行われている。

シンプルな空間に仕上げられた室内。直感的に操作したい機能はモニター下に並べられている。
シンプルな空間に仕上げられた室内。直感的に操作したい機能はモニター下に並べられている。    ステランティス

シンプルな空間に仕上げられた室内では、運転席のドアを開けたとたん視界の抜けの良さにも貢献するフラットなダッシュボードに10インチのメーター、16インチのセンターモニターを配置されていることに目が向く(ただし直感的に操作したい機能はモニター下に並べられている)。

さらにセンターコンソールは、シフトレバーに代わりロータリー式のシフトノブとラバー加工(ココ、ポイント!)されたセレクテレイン(走行モード)が並び、デジタル化を加速させたジープの最善とも言える機能美を創出している。

思わず目を細めるほどの楽しさ

今回は、日本にも導入が予想されるMHEV=1.2L直列3気筒ターボエンジンにモーターを組み合わせる48Vハイブリッド (145ps/230Nm)を試乗。タイヤは18インチのミシュランeプレマシーを履いていた。

ガッシリとした剛性を保つボディを軽々と走らせることができるのは、モーターアシストの恩恵だ。ステアリングフィールはやや軽めで、ニュートラル付近もやや緩めにチューニングされているが、確かさは少しも損なわれてはいない。これは、オフロード(凸凹)走行時にステアリングの過度なキックバックを発生させないためだと試乗後に確認できた。

国際試乗会に参加した筆者。ジープの本質と楽しさをじっくりと味わった。
国際試乗会に参加した筆者。ジープの本質と楽しさをじっくりと味わった。    飯田裕子

実際、不均一ぶり著しい、車体がグワングワンするようなオフロードで状況は、激しいのに舗装路以上に感じる懐の深さに、思わず目を細めるほど楽しかったのだ。

新型コンパスは上下の揺れを15%低減し、コーナリング時の車体の傾きも20%減少しているそうで、連続するコーナーでの安定感、ライントレース性に少しの不満を抱くことはなかった。

3代目へと世代を継いだコンパスは、ラングラーのように毎日が冒険! みたいな本格オフローダーではない。しかしCセグメントSUVとしてファミリーユーザーにも目を向けながら、『では、ジープとして何が必要か』を再定義。ジープの本質を環境性能も求められる現代のカーライフに頼もしく採り入れ、見て乗って触れて楽しめる1台へと生まれ変わっているのだ。

日本には2026年内に導入予定となる。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    飯田裕子

    Yuko Iida

    免許を取るまではクルマにまったく興味がなかった女子だったが、山に囲まれた実家の近くは折しも峠ブーム。ドライビングやスポーツカーへの興味を抱くようになる。自動車メーカーでOLをしながら弟(飯田章)とレース活動をスタート。退職後「クルマ×人(中心)×生活」をテーマとするジャーナリストに。現在の愛車はポルシェボクスター(981)

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