まるで1980年代前半?悩ましき冬用ホイール選び【連載:遠藤イヅルのB11型日産サニーカリフォルニア再生&快適化計画 #6】

公開 : 2025.12.26 12:05

イラストレーター兼ライターの遠藤イヅルが、1985(昭和60)年式『日産サニーカリフォルニア』の『再生』と『快適化』をレポートする不定期連載。第6回は、『冬タイヤ用のホイール選び』について記します。

今季はサニーに冬タイヤ装着

こんにちは。イラストレーター兼ライターの遠藤イヅルです。所有中の1985(昭和60)年式『日産サニーカリフォルニア』の『再生』と『快適化』のレポート連載第6回は、これから本格的な冬を迎える今の時期にふさわしいテーマとして、『ヤングタイマーにぴったりの冬タイヤ用ホイール選び』をお送りします。

筆者は都内住まいではありますが、仕事と趣味の温泉巡りに合わせ、冬を迎えるとマイカーのタイヤをスタッドレスに必ず交換していします。数年前までは雪に強いクラシック・サーブ900を、冬季の温泉エクスプレスとして用いていたのですが、サーブを手放してからはフォルクスワーゲン・サンタナに冬タイヤをセットしてきました。

冬用タイヤ購入に合わせ、メッシュデザインの社外アルミホイールを新調(ただし約40年前の製品)。
冬用タイヤ購入に合わせ、メッシュデザインの社外アルミホイールを新調(ただし約40年前の製品)。    遠藤イヅル

そして今年は、ひととおりのメンテが終わった(これに関してはまた改めてお伝えします)サニーカリフォルニアに、スタッドレスタイヤを履かせることに。その理由のひとつに、サンタナは個体の問題もしくは元設計の問題なのか、外気導入に切り替えてデフロスターを用いても、冬季は窓が異様に曇る悩みがあります。むろんエアコンオンで解決しますが、あまり作動させたくないのと、氷点下ではエアコンが稼働しないのです。

それと、車重890kg(!)ととても軽く、換気性能に優れていて窓が曇りにくく、タイヤが155mm幅と細いサニーカリフォルニアで雪道を走るとどうなのか、という興味がありました。

ホイール選択対象は1980年代前半

冬タイヤ装着には夏タイヤと組み替えるか、別途ホイールを用意するのですが、今回は後者を選択。そしてこのクルマは、1981(昭和56)年から4年間販売された1980年代前半のモデルですので、交換するホイールは、その当時発売されていたアルミホイールをネットオークションで探すことにしました。そのほうがらしいですものね。

ネット上には古いホイールが大量に出品されており、年代的にドンピシャのものも見られます。しかしB11型サニーには装着できないホイールも少なくありません。その主な理由はホイールのオフセット(現在はインセットに呼称変更)です。

カタログ写真など用い、検討段階で購入可能だったホイールをサイドビューに合成。装着後の雰囲気をシミュレートしました。
カタログ写真など用い、検討段階で購入可能だったホイールをサイドビューに合成。装着後の雰囲気をシミュレートしました。    遠藤イヅル

B11型サニーSGLの純正スチールホイールは13インチ、4.5J、4穴、PCD114.3mm、オフセット+40mm〜42mm。PCD114.3のホイールは数多く流通しているものの、古いアルミホイールにはFRに適したオフセット値+10〜20mm台が多いのです。これだと、だいぶ外側にハミ出てしまいます。

タイヤ幅は155でキープしたいのでホイールのJ数のほか、ハブ径も考慮しないといけません。これらの情報は、ネットオークションの商品説明事項に頼るのみですが、中には未記載もありました。

そんな限られた条件の中、1983(昭和58)年発行の『カー用品カタログ』とにらめっこしながら、定番のフィンタイプがいい、バナナスポークはどうだ、1980年代っぽいディッシュ風もいいかも、いややはりメッシュかな、などと悩みに悩みました。まるで1980年代前半のホイール選びです(笑)。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    遠藤イヅル

    Izuru Endo

    1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター兼ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持つ。コピックマーカーで描くアナログイラストを得意とする。実用車や商用車を好み、希少性が高い車種を乗り継ぐ。現在の所有は1987年式日産VWサンタナ、1985年式日産サニーカリフォルニア、2013年式ルノー・ルーテシア。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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