スコダ・オクタビア vs MG 6

公開 : 2015.05.03 23:50  更新 : 2017.05.29 19:32

エンジン、サスペンション、キャビンにも変更が加えられたため、MG6の全体的な立ち位置は先代と少し異なる。

エンジンは当初英国内でデビューしたばかりの時に組み合わせていた1.8ℓのガソリン・ユニットは廃止され、2013年から使用する英国で開発した1.8ℓDTIテック・ターボ・ディーゼルを組み合わせている。

最高出力と最大トルクは150psと35.7kg-mとまったくの同値であるが、燃料消費率やCO2エミッション、0-100km/hタイムは少しずつ改善されている。

重量は先代比-75kgを達成し、これまでは太い18インチ・ホイールまでアップグレードできていたが、ついに今回からはもっとも高価なTLでさえ16インチのアロイ・ホイールに限定されることになった。

まずMG 6の方に乗り込みドアを閉じると、落ち着きと高級感が混ざり合った心地よい音を耳にできる。シートは安楽で、コントローラーの位置もよく吟味されている。視界も悪くなければスペースもたっぷりとある。

フェイスリフトと言えども、先代よりも質感は格段に高まっており、エルゴノミクスまで見直しているのには恐れいった。

これまではメカニカル・ハンドブレーキがシートとシートのあいだに鎮座していたが、今はかちりとした電気スイッチにすり替わっており、体を捻ってレバーを引く必要もなくなった。バンザイ。

写真をご覧になるとわかりやすいが、センター・コンソール上のスイッチも、見事に整頓されており、それぞれのスイッチどうしの統一感やすっきりとした見た目からは、MGがどれほど注意深く設計したかが想像できる。

きらびやかな素材や、いかにも安っぽいプラスティック素材を廃し、重要なところだけに落ち着いたシルバーのパーツを使用した点もすばらしい。ダーク・グレーの吹き出し口や、極めてクリアなマルチメディア・システムも現行モデルならではの加点ポイントである。

MGのキャビンは、価格に対してとてもとても好感がもてるのだ。もちろん非の打ち所がないわけではないが、それよりも優れた点が目立つ結果となった。

敢えて欠点を挙げるとすると、デジタルの水温計とフュエル・ゲージがわずかに粗雑で時代遅れに感じる。ステアリング上のスクロール・ホイールも、もう少しやりようがあったのではないかと思う。些細な点ではあるが。

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