ベースモデルなら月2万円以下で購入可能 実際に取材してわかった『BYDラッコ』好調の理由(後編) 軽自動車とは思えない乗り味
公開 : 2026.10.06 11:50
7月28日に発表された、海外自動車メーカー初の日本軽規格の専用設計車であり、電気自動車の『BYDラッコ』。9月中旬の段階で、受注台数は1700台を超える好調ぶりです。そのポイントを篠原政明が分析します。
もくじ
ー【パワートレイン】踏み込んでいけば軽ターボ車以上の加速
ー【安全&快適装備】家庭用充電ケーブル以外、オプション設定がないのに納得
ー【保証】EV高電圧、駆動部品や駆動用バッテリーの容量保証は、8年または16万km
ーBYDラッコ300プレミアムのスペック
【パワートレイン】踏み込んでいけば軽ターボ車以上の加速
前輪を駆動するモーターは、最高出力47kW(64ps)と最大トルク160Nmを発生。最高出力は軽自動車の自主規制値でライバルと同じだが、最大トルクは日産サクラ(195Nm)やホンダN-ONE e:(162Nm)より少し劣る。
今回試乗したトップグレードの300プレミアム(および300プラス)では、BYD自製のリン酸鉄リチウムイオン電池の総電力量は35.84kWh。WLTCモードの一充電走行距離は320kmあるから、平日は近くへの買い物など、週末には少し遠出といった使い方なら、頻繁に充電しなくて済むだろう。もちろん、普通充電とCHAdeMO規格の急速充電の両方に対応している。

試乗した300プレミアムはバッテリーや装備の関係で、車両重量が1230kgと軽自動車としては重め。それゆえ、ハイパワーEVのような鋭い加速は見せないが、普通にアクセルペダルを踏めば十分に速く、さらに踏み込んでいけば軽ターボ車以上の加速を見せる。もちろんEVらしく、極めて静かで素早い加速だ。
加速性能などに関しては、ライバルと大きな違いは感じられない。乗り比べない限り分からないレベルだろう。今回は郊外路のみでの試乗だったが、レスポンス良くキビキビ動く走りっぷりは、街中でも快活に動いてくれそうな印象だった。
バッテリーを車体構造の一部として組み込む『CTB(セルtoボディ)』技術により、ボディ剛性はかなり高い。その乗り味は、軽自動車とは思えないほど。短時間の試乗で気になったのは、『SAILUN』という中国製タイヤのノイズくらいだった。
【安全&快適装備】家庭用充電ケーブル以外、オプション設定がないのに納得
安全面では、フロントビューカメラとミリ波レーダーを採用し、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や自動緊急ブレーキ、車線逸脱防止、ペダル踏み間違い時加速抑制装置などを標準装備。後席の幼児置き去り検知や挟み込み防止付きドアウインドウなどの安心装備もありがたい。
スライドドアは両側とも電動で、室内からも開閉可能。さらに300プレミアムでは足元投影ガイド付きハンズフリースライドドアも備え、これはスライドドア下に投影されたライトガイドに足をかざすと解錠されてスライドドアが開くのだが、普通のハンズフリー式より確実に作動して使いやすい。

300プレミアムは運転席パワーシート、300プレミアムとプラスはステアリングホイールヒーターも備えるなど、快適装備も軽自動車とは思えないレベルにある。家庭用充電ケーブル以外、オプションが設定されていないのに納得だ。
V2L(ビークルtoロード)やV2H(ビークルtoホーム)にも対応しているから、アウトドアで電気製品を使ったり、災害時の非常用電源としても活用できる。


































































































































































