アウディA4 2.0 TDI 190

公開 : 2015.07.21 23:50  更新 : 2017.05.29 18:14

新型A4のプリ・プロダクションに乗るかぎり、BMW 3シリーズやメルセデスCクラスジャガーXEと大混戦になることが容易に想像できる。

■どんなクルマ?

プリ・プロダクション・モデルのテストを控えた前夜、私は2つのことを考えた。

そのうちの1つは、先代のA4と外観がそっくりであることについて。そしてもう1つは、どうしてこれほどまで、そっくりな外観にしたかについてだ。

先代のモデルがデビューしたのは2008年のことだから、現行モデルの登場までに7年が経過したことになる。どこが変わったのだろうか?

よく見てみると、実は、サイズが大きくなり、写真で見る以上にダイナミックなボディを身にまとっている。それだけではなく、インテリアはよりシンプルに、広々となり、技術的にも飛躍を遂げている。

かつて先代をテストした際、ロード・テスターたちは星5つ中3.5個の評価しか与えていない。アウディが誇示するメーカーとしての荘厳さに遠く及ばなかったのが、その理由だ。

果たして新型はどうなのだろう? アウディは、これまでの評価の足を引っ張った部分ていねいに修繕したとアピールしているけれど。

この新型A4が正式に姿を現すのは9月のフランクフルト・モーターショー。英国での販売開始は11月を予定している。今回は開発の最終段階まで辿り着いたモデルをブラック・フォレストにてテストする。

■どんな感じ?

まず乗ってみて感心したのは、すみずみまでていねいに作りこまれている点である。

なかでも印象的だったのは、歩を進めるごとに、寡黙に、しかしながらなめらかに、洗練された身のこなしをする点だ。ソフィスティケーション(=洗練)という言葉がこれほど似合うクルマはなかなかない。

外観こそ先代と瓜ふたつであるが、全長はわずかに伸び、同じく横幅も大きくなっている。ホイールベースも同様だ。

0.23という抵抗係数は、アウディいわく、同クラスではトップ・レベルなのだそうだ。車体底部の大部分をフラットにし、リア・エンドのディテールを気遣ったことが功を奏した。

これと同じように、ドア・ミラーの形状や設置位置も吟味しなおしたことも数値の改善につながっており、また、風切り音の低減も導いているのだという。

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