マセラティのセールストレーニングに密着! 顧客の前に立つまでに走り、学んでいること【実際の体験に優る重みなし】

公開 : 2026.07.22 12:05

マセラティ ジャパンが主催するセールストレーニングに吉田拓生が参加。イタリアが誇るラグジュアリー・スポーツカーを販売するセールスコンサルタントがどのような研修を経て顧客の前に立つのか、実際に体験しました。

普段は見られない『楽屋裏』に潜入

5~600psオーバーくらいのスペックが当たり前になってきている昨今のプレミアム・スポーツカー。そんな高性能を体感するべく、これらのプレス向け試乗会はクローズドトラックで開催されることが多くなっている。そして本日もまた、その会場となることが多い袖ケ浦フォレストレースウェイ(以下、袖ヶ浦FRW)へ向かった。

ところが今回はちょっと毛色が違うのだ。『Maserati Dynamic Test Drive Experience 2026』と題して開催されたこのイベントは、我々プレスでも一般のオーナー向けでもなく、セールスコンサルタント(セールススタッフ)向けだ。

袖ケ浦フォレストレースウェイのピットには、GT2ストラダーレを筆頭にMCプーラ、グラントゥーリズモなど、最新マセラティがずらり。
袖ケ浦フォレストレースウェイのピットには、GT2ストラダーレを筆頭にMCプーラ、グラントゥーリズモなど、最新マセラティがずらり。    田中秀宣

えっ、そんな練習会みたいなものがあるの? と少し驚いた。しかもメインはあのGT2ストラダーレだというではないか。

考えてみれば、自分がもし「スーパースポーツカーを買うぞ」となった時、そのクルマに乗ったこともない人から説明されても……という思いは、正直なところある。

また、幸いにも普段こういったハイパフォーマンスモデルをサーキットで試乗することが多い立場から言えば、この手のモデルは公道で軽く転がした程度では、その潜在能力の1割もわからないだろう。

だからこういった練習会……ならぬセールストレーニングは、今どきのハイパフォーマンスカーを扱う側に不可欠なものといえるのかもしれない。

今回は言ってみれば、普段は見られない『楽屋裏の潜入レポート』なのである。

午前と午後、座学と実技をみっちりと

袖ケ浦FRWのパドックに着いてみると、各ピットに1台ずつマセラティが収められ待機していた。

イエローが眩しいGT2ストラダーレ以外にも、MCプーラ、グラントゥーリズモ、グランカブリオ、そしてグレカーレのトロフェオというラインナップが揃う。いずれもネットゥーノV6を搭載した、個性的で飛び切り速いマセラティたちだ。

座学が行われた研修棟内にもMC20、MCプーラが置かれていた。実際に乗り込みながらレクチャーを受ける場面も。
座学が行われた研修棟内にもMC20、MCプーラが置かれていた。実際に乗り込みながらレクチャーを受ける場面も。    田中秀宣

『Maserati Dynamic Test Drive Experience 2026』には、全国にあるマセラティ正規ディーラーから店長やトップセールスなど選りすぐりの22名が参加している。

プログラムはプロの講師陣のサポートを受けつつ、1日みっちり行われる。まず午前中は、研修棟で全員レクチャー(座学)を受講。午後からはプロダクトをより深く学ぶレクチャーと、サーキット試乗という2グループに分かれ、交代で実施。最後は再び全員で、グループワークを行うというものだ。

一口に座学といっても、いくつかの項目に分かれている。

例えばブランドの歴史や、マイナーチェンジによって各モデルがどのように変わるのかという話は、セールスマンであれば完璧に抑えておくべき項目だろう。

また、MCプーラの構造に関しては、カーボンの中でも工法による性能の違いといったレベルまでしっかりと解説されていて驚かされた。

顧客のライフスタイルや思考の理解も、昨今のハイブランドでは必須。とはいえこの分野は普段プレスにあまり明かされない部分でもあり、個人的には興味深く聞かせてもらった。

もちろん参加者たちは、これらの膨大な知識を店舗に持ち帰って、他のスタッフと共有しつつ、自分たちの言葉に置き換えて営業活動に活かすのである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    田中秀宣

    Hidenobu Tanaka

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。

関連テーマ

おすすめ記事