トランスミッション専用の冷却装置がつき、かなり繊細に温度を調整することも可能。寿命を伸ばし、なめらかさを維持することができる。

■どんな感じ?

以前マニュアルをテストした際、ゲートごとの曖昧さはなく扱いやすいと感じた。

よってシフト・ミスをすることはなく、しかもローンチ・コントロール機能がついているため、理想的なスタンディング・スタートも可能だった。

それだけに、わざわざトルコン・ベースのATを選ぶのは少し後ろめたい。

いいトランスミッションではあるのだが、MTよりソフトに、そしてぐずぐずとしていると感じるのだ。結果的にGTSらしい魅力が損なわれている。

しかし、いざカチリとした操作感のパドルを弾いて、5速から3速までギアを落としてアクセルを踏みこむと、GTSは途端に後部をくねらせはじめる。

溢れんばかりのトルクはコンチネンタル・タイヤを即座にスピンさせ、顔が引きつりそうな加速がはじまる。