スズキ・エスクード

公開 : 2015.10.30 23:50  更新 : 2017.05.29 18:41

  • ラゲッジボードを上段にセットすれば後席までほぼフラットにできる。

エスクードは後席レッグルームの余裕がS-クロスにゆずるかわりに、前席着座姿勢はよりアップライトで、前後席のヘッドルームもわずかに余裕が増している。目線もはっきりと高い。さらにボンネット形状の恩恵もあって、車両感覚が把握しやすくなっているのは、偶然ではないだろう。

S-クロスと兄弟車といっても、走破性能をより強く意識したエスクードは、パワートレインがちょっとだけ異なる。日本の場合はともに2ペダル自動変速機だが、S-クロスのCVTに対して、エスクードはトルク許容量の大きい6ATとなる。4WD機構も、LOCKモード付きのオンデマンド型という基本ハードウェアは同じだが、ブレーキ制御によるトラクション・コントロール機能を強化しているとか(あと、急な下り坂用のヒルディセント・コントロールもエスクードのみの装備)。

今回はオンロードのみの試乗だったために、4WDのちがいや悪路性能は試せなかったが、CVTより明らかに小気味いい6ATの恩恵は、欧州産スズキに注目するようなマニア筋には好意的に受け止められるだろう。

シャシーは想像どおりにS-クロスより硬めの仕立てだが、高速や山坂道できっちりと入力する場面になると、しなやかさや落ち着きが増すのはいかにも欧州スズキ。さらに、ショートホイールベースと6ATの相乗効果もあって、S-クロスより良くも悪くも、全体に活発な走りを見せてくれた。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

スズキの人気画像