マセラティ・グレカーレ・モデナV6(1) エンジン版ポルシェ・マカン販売終了で好機到来? 「スイートスポット」に投入する新グレード

公開 : 2026.08.04 18:05

マセラティ・グレカーレに新グレード、モデナV6登場。エンジン版ポルシェ・マカン販売終了で、好機到来? 390psのV6ツインターボやソフトなエアサスペンションが特徴のようです。UK編集部が試乗します。

エンジン版マカン終売でグレカーレに好機到来

マセラティの上層部は、今後の展望を明るく捉えている。ステランティス・グループで唯一、真の上級ブランドでありつつ、柔軟な技術共有ができる環境にある。だが、大黒柱となるべきグレカーレの輸入数は、英国では1600台に留まっている。

ただし、同じ期間に3万1000台が売れたポルシェ・マカンは、エンジン版の提供が終了。グレカーレが攻勢をかける、絶好のチャンスだといっていい。

マセラティ・グレカーレ・モデナV6(欧州仕様)
マセラティ・グレカーレ・モデナV6(欧州仕様)

これを見計らったかのように、グレカーレには小変更が施された。ボディはアグレッシブさを強め、インテリアもユーザーの要望を受けた改良が施された。

最大のトピックは、モデナV6という新グレードが設定されたこと。2.0L 4気筒マイルド・ハイブリッドのベースグレードと、スポーティなトロフェオV6の中間に位置し、マセラティは「スイートスポット」だと主張する。

ジョルジオの進化版プラットフォームで電動化に対応

スタイリングは、734psのサーキット専用モデル、MCエクストレーマの影響を受けてリフレッシュされた。その事実を、ひと目で感じ取れるわけではないが、フロントバンパーはシャープさが強調され、エアインテークは拡大。レヴァンテとの差別化も図られた。

ボディサイズは、全長4847mm、全幅1979mm、全高1667mm。競合のBMW X3アウディSQ5などより、ひと回り大きい。

マセラティ・グレカーレ・モデナV6(欧州仕様)
マセラティ・グレカーレ・モデナV6(欧州仕様)

プラットフォームは、アルファ・ロメオ・ステルヴィオも土台とするジョルジオの進化版。ホイールベースは83mm長く、電動化に対応すべく大幅な再設計が施されている。

その結果、ベースのグレカーレは荷室下に駆動用バッテリーを搭載することで、マイルド・ハイブリッドを叶えている。フォルゴーレを名乗るEV版も用意され、こちらはキャビン中央へT字状にバッテリーを実装。容量は150kWhと大きいが、着座位置は低い。

モデナV6では390psの3.0L V6ツインターボ

モデナやトロフェオに積まれる3.0L V6ツインターボエンジンは、アルファ・ロメオと技術共有しつつ、独自に開発された「ネットゥーノ」。グレカーレでは気筒休止機能が備わり、一般的なウェットサンプへ潤滑方式は改められている。

最高出力は、トロフェオで530ps。新設定のモデナV6では390psへデチューンされ、最高出力の発生回転数も、7500rpmではなく6500rpmへ抑えられている。とはいえ、車重2027kgのSUVには充分以上のパワーだろう。

マセラティ・グレカーレ・モデナV6(欧州仕様)
マセラティ・グレカーレ・モデナV6(欧州仕様)

トランスミッションは、ZF社製の8速オートマティック。リアアクスル主体の四輪駆動が標準で、モデナV6には電子制御リミテッドスリップ・デフが実装される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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